あてもなく

誰かへの手紙

社会との繋がりが切れてしまう恐怖

今日は自分の中で「最後」のつもりでバイトに行きました。

行ってみたら珍しく店長が控室にいました。

わりとのんびりした感じで事務作業をしていたので、ちょうど良い機会だと思って、先日からずっと考えていたゴミについて話をしてみることにしました。

 

今の時期に特別な防御策のない状態でゴミの分別をするのは危険だと思っていること

本当にあの仕事は必要なのかと疑問に思っていること

 

などなど。

 

感染の危険については店長も「確かにその通りだと思います」とのことでわたしが怖いなと感じていることについては理解を示してくれました。

今後、フェイスシールドを用意するなど、何らかの安全対策は考えていきます、とも。

ただ、今の場所で商売を続けるためには、やはりゴミの分別を徹底しなければならないことは間違いなく、方法としては、当面、回収後にバックヤードで分別するというやり方を変えることはできない、と。

 

その上で「今後はたびのひとさんはゴミの分別、無理ですって断ってくれても構わないですよ」と言われました。

それはそれでありがたい申し出だとは思いました。

とはいえ、実際には店長が店にいる時間はそれほど多くはなく、大抵の時間帯はシフトリーダーをやっているアルバイトの指揮で店はまわっているので、わたしがそのときのシフトリーダーからゴミの分別を指示されて

「お断りします。店長も断って良いって言ってました」

と、きっぱり拒否するのはちょっと難しいかなと思うのですが。

もしわたしがこのままバイトを続けたい、一方で身の安全を確保したい、と思うなら、覚悟を持って拒否の姿勢をとり続けるしかありません。

正直、根本的な解決にはほど遠い感じです。ちゃんと話を聞いてもらえてありがたかったですけどね。

 

さて。

わたしは本当はもうバイトを辞めるという方向で気持ちを固めていたはずでした。

なので、今日のようにちょうど落ち着いて店長に話しかけられる機会があれば、本当は「バイトを辞めさせてもらいます」って話をするのが最も手っ取り早いやり方です。

なのにわたしは、ゴミの件で自分の思っていることを正直に伝えて一旦反応を見るという方法を取りました。

とっくに見切りを付けているつもりだったのに、土壇場になって、わたしは職場が良くなってくれる可能性に賭けてみようと思ってしまったのです。

自分でも少し不思議に思って考えてみたのですが。

 

やっぱりわたしは、仕事を失いたくないんですね。

 

わたしは、仕事を辞めても住む場所や食べるものに困ることはありません。

むしろ、家庭で求められている役割のことを考えると、わたしにとって「働く」ことは余計な負担でしかなく、ある面では本業の邪魔になる存在とも言えるぐらいです。

だけど、わたしは働きたい。

何のために働きたいかというと、それは、社会との繋がりを感じるため、というほかないと思います。

わたしは、働くことをやめてしまって社会との繋がりが切れるのが怖いです。

 

わたしは、働く以外に社会と繋がる方法がわからない。

働く以外の方法で社会と繋がるには、習い事などなんだかお金がかかってしまいそうなものしかパッと思いつかないのだけど、わたし、仕事をしなくても生活には困らないとはいえ、仕事をしないで習い事ができるほどの余裕はありません。

 

もしわたしが働くことをやめてしまったら、社会との繋がりがなくなってしまう。

 

このままずっと家から出ないで人と関わる機会をほとんど持たずに過ごしていたらどうなるか。

わたしは何回かそれで闇落ちしそうになったことがありますけどね。

 

2018年6月、これを書いたあとわたしは今のファストフード店の面接を受けに行きました。

www.atemonaku.com

 

それから、つい最近。バイトを休んでいた頃に書いた一番暗いヤツ。

www.atemonaku.com

 

そういえば最近テレワークでずっと家に閉じこもることを余儀なくされた多くの人が、社会との繋がりが希薄な状態で日々を過ごすことの危険性について実感した様子でしたよね。

 

www.businessinsider.jp

 在宅ワークは確かに作業が進むのですが、雑談も仕事仲間の笑顔もなく、人と人のふれあいがなくなって、「さみしい」と「孤独感」を訴える人が増えています。

雑談が多いチームは創造性や生産性が高いという調査もありますが、メンタルヘルスを維持する効果も実感した人が多いのではないでしょうか。

 

外の人たちとそこそこ連絡取ってお仕事してお給料貰って、と、わたしなんかよりよほど社会と繋がって活躍しているように見える人たちだって、家でひとりで仕事してると2ヶ月ほどでガタッとくるわけですよ。

そりゃ、わたしがしんどくなるの、当たり前じゃね?って思いますよね。

 

実際、6月からバイトを再開して、たしかにゴミの件では嫌な思いをしましたし、働いた日はとても疲れるし大変なんだけど、外で働いた日は、疲れの向こうに何か爽快感のようなものを感じたりします。

閉じた暮らしの中でよどんでいた澱のようなものが、スッと吸い取られていく感じ。

そういう時間を持つことは、大げさだけど、わたしが人の形を保って生きていくためには必要なものじゃないかなという気がしてます。

 

その一方で、今の社会はそうそうわたしのような人間に都合良く「働く」という機会を与えてくれる場所ではありません。おそらく、コロナ禍で状況は悪化したと思います。

だから、少々文句があっても今働かせてくれているファストフードを離れるという決断を下しづらい。

 

 

バイトなんて始めるのも辞めるのも簡単って思ってたけど、案外重大事項なんですね。

もっとちゃんと考えないといけないな……。