あてもなく

誰かへの手紙



「読み聞かせ」は育児に必要か? ウチの場合

子育てに良いとされていることで、どうしてもウチではできなかった取り組みに

「読み聞かせ」

というものがある。

毎日決まった時間に子供に絵本などを読み聞かせする習慣があるご家庭も多いようだし、おそらく世間的には推奨されているのだろうが、わたしにはできなかった。

 

うちの子はもう高校2年生なので、わたしのいわゆる「育児期」なんて、もうおおかた10年ぐらい前になってしまうのだけれど、読み聞かせ推奨情報に触れる度、今でもなんとなく自分の劣等感がグジグジと刺激される気がしてしまって凹んだりする。

今更どうしようもないのにね。

 

そろそろわたしも自分の劣等感を供養して成仏させてやりたい気がするので、今日は少しその辺のことについて書いてみたいと思う。

 

わたし自身は大学で国文学を専攻していたぐらいだから、読書は好きだし小さい頃から本はわりとたくさん読む方だった。 

でも、小さい頃から、人が本を読んでくれるのを聞くのは好きではなくて、あくまでも自分で本を読むのが好きだった。字が多い本でも自分で読めるようになってから、やっと本が好きになった方である。

 

だからかどうかわからないが、自分が子供に本を読んであげるというのも、最初からあまり気乗りがしなかった。

その気持ちが伝染したのかどうかわからないが、読み聞かせをしてみたときの子供の反応もイマイチ良くなかった。

子供は話を聞かないで、絵本のページを勝手にめくってしまったりする。仕掛け絵本は仕掛けの裏側が気になって全部壊してしまう。読んでいる最中に本に関係の無い話をし始める。それに対してイライラするわたし。

しばらくは頑張ってみたりもしたけれど、結局最後は楽しくない雰囲気になってしまうので、読み聞かせにこだわってお互いつまらない時間を過ごしても良いことなんか何一つないな、と思って幼稚園に通いだす頃にはすっかり本を諦めた。

そのまま現在に至る。

 

それでもウチの子は本が好きになりましたよ!

って言えればよかったんだけど。

高校2年生になった我が子に、読書の習慣は全くありません(爆死)

 

わたしが努力を放棄したからそうなってしまったんだよってほとんど人には思われるかもしれない。

 

だけど、子供はそもそも本が好きではない人だったんじゃないかなとも思う。

だって、本が本当に好きだったら、人に読んでもらわなくたって自分で勝手に読むようになるもん。わたしみたいに。

なんか、本がもともと好きではない人に無理矢理本をおすすめしたり、「本を読まない人間はダメなんだぞ」などと脅したって、迷惑なだけなんじゃないかなあとも思うんだよね。

わたしは、子供との間にそんなストレスの溜まるやりとりを持ち込みたくなかった。

それだけのことです。

 

子供は、だからといってものすごく読解力が低いというわけでもない。国語の成績も悪くない。そりゃまあ、すごく得意ってわけでもないけれど。

本を読まない事が、どの程度人間形成に欠損を来すものなのかは全くわからない。

まあ、きっと欠けてるところはいっぱいあるのでしょう。

だけど、今現在は、わたしの子にしてはなかなか見所のある感心な若者に育っていると勝手に思っている。

時々はよその方にお褒めいただいたりすることもあるんですよ、おほほ。

 

読み聞かせをしないことの代替になったかどうかはわからないけれど、子供がなかなか寝付かない夜などに、わたしは勝手に即興で作ったおはなしのようなものを聞かせていた。

手元に本がない方が、ウチの子は話を聞いた。

本がなければ、部屋を真っ暗にできるしね。わたしも目や腕がラクだ。

展開も登場人物も自由なので、わたしのフリにインスパイアされて子供が続きを勝手に作ったりしてもいい。子供自身が登場人物になって受け答えをしてもいい。

子供が作った部分をわたしが引き受けて、また続きを作る。

その繰り返しの中で子供とわたしの中には共通の物語の世界ができていった。

子供はそのお話をよく聞きたがって、そのためにわたしの近くに寄ってきてくれた。

 

お母さんの出任せストーリーは、文学的には価値が低いかもしれないけれど、親子のコミュニケーションの時間としては読み聞かせの代わりになっていたのかもしれない。

だから、わたしも子育てを頑張ってなかったわけじゃないって思っても、いいのかもしれない。

(劣等感よ、成仏せよ)

 

自分の為に書いたけれど、今現在「読み聞かせ」がしんどいけどがんばらなきゃだめかなーなどと迷っている人がいたら、読んで少しでも気楽になってもらえたら、という気持ちもあります。

本だってピンキリだしね。たくさん読んだから偉いってもんでもないしね。

つまんないヤツもあるから、力抜いてほどほどにね!