あてもなく

誰かへの手紙

8月の読書記録

8月は7冊読みました。すべて字の本です。

 

小路 幸也「東京バンドワゴン」シリーズ(10)~(14)

8月4日 ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード

8月5日 ラブ・ミー・テンダー

8月13日 ヒア・カムズ・ザ・サン

8月24日 ヘイ・ジュード

8月28日 アンド・アイ・ラブ・ハー

 

ずっと宿題になってた「東京バンドワゴン」シリーズですが、ついに手持ちの分13巻を読み終わり、続きの14巻目は図書館の書架にあったので借りて読みました。

現時点で15巻まで発売済みですが、最新刊は人気で図書館の予約が100人待ち超。

一応行列には加わってます。年内にでもまわってくれば良い方かな。

 

実は今回、ちょっと順番間違えて読んでしまいました。

8月13日に読んだヒア・カムズ・ザ・サンは8月4日のザ・ロング・アンド・ワインディング・ロードの前に読まなきゃいけなかったのに飛ばしてしまってた。

なんか、前に読んでたところでは、中学生の登場人物が高校受験だって騒いでたのに、次読んだらあっさり高校生活を始めてたので、あれ、受験は?ってなったんだよね。

 

このシリーズは、毎年春に新刊が出ているそうで、ちゃんと巻を追うごとに登場人物が歳を取るし、時代背景もきちんと追いついてくる。

たとえば、かれこれ15年前になる物語最初の頃だと夏の風景には、

「この家にはエアコンがないが、打ち水など工夫をすればなんとか涼を取ることができる」

というような描写があって、現在の感覚では「まさか」と思ってしまうのだけれど、巻を追うごとにちゃんと時代も移り変わって、最近はみなさんクーラーのある部屋で過ごすようになった。

登場人物の中には高齢の人もたくさんいて、読者に与える影響を考えるとそういうのってちゃんとアップデートしていかなきゃいけないんだろなあと思う。

物語は、まだまだ続く。来年も再来年も現代社会に生きるあの家族のことが描かれるとしたら、やはりこの話の続きにもコロナが影を落とすのだろうか。

 

8月19日 凪良ゆう「流浪の月」

図書館の返却期限ギリギリになってしまい、1日で読んだ。

人気の書籍なので、延長はできない。もしすらすら読めなかったら途中で諦めて返すしかないと思って読み始めたが、最初から最後までぐいぐい引っ張ってくれる文章で無事1日で読み終えることができた。

 

その人にしかわからない感情や感覚、大きく言えば「価値観」というものになるのだろうけど、それがいわゆる「常識」とは少しズレている、普通じゃないために、生きづらくなっている人が主人公。

世間とズレてる主人公。そのズレから生じるエネルギーで、物語はドラマチックになる。

わたしはわりとこういう話を読むのが好きだと思う。

わたしも多分、普通とはちょっとズレてるところがあるからなんだと思う。

でも、わたしの人生はそれほどドラマチックにはならない。

普通でないことも才能なんだろうな。わたしは多分、周りにすごく普通だと思われているし、無害だと思われている。

ちょっとうらやましいぐらいの方が世間からいじめられるし標的にされやすいんだろね。

わたしは全然うらやましい変さじゃないから。

ま、どっちかというと目立たない方が助かるからいいんだけどさ。

 

8月31日 齋藤孝「読書する人だけがたどり着ける場所」

いわゆる「読書のススメ」本というジャンルになるのだろうか。

読んでしまってから思うんだけど、こういう本ってどういう人がターゲットなのかなあ。

本を自分から手に取って読むような人にはあんまり必要ないよね。

本当は読書なんて気が進まないけど、ちょっとは我慢して読まなきゃいけないと思っているような人に読書の効用を説くためだろうか。

わたし自身は読書が好きな方の人間だけど、正直、嫌いな人は別に無理して読まなければいいと思っている。

できるだけ本は読みたくないなあと思う人がどうしても本を読むという場合に、わざわざ「読書のススメ」的な本を挟むのはちょっと時間がもったいない気がするんだよね。そんなことしてる時間があったら、その分少しでも面白そうな本(流行ってるヤツとか)を読んだ方が楽しい気がする。

 

「どんな本を読めば良いか知りたい」からとこの本を手に取る人もいるかもしれないけれど、本書で紹介されているものは、少しクセが強いというかしんどそうな本が多いですね。

「為になる」ということを目的に選ぶとそうなっちゃうのかな。

本が好きじゃない人が下手に近づいたら本がますます苦手になりそうだ。

 

そして、結局「読書する人だけがたどり着ける場所」がどんな場所かは、ちょっとよくわかんなかった。まあそんなもんかね。

 

というわけで、8月は以上です。

年内に100冊到達はよほどのことがなければ無理そうだけど、まあぼちぼち続けます。