あてもなく

誰かへの手紙

わたしがここにいることを周りに知ってもらう

学校へ行くのでも就職するのでもなく社会とつながる手段として、「地域の活動」にかかわってみることにした、という話を書きました。

そのことについて、もう少しだけ考えをまとめておきたいと思います。

 

会社へ行くのでも就職するのでもなく社会とつながりたい、と考えたときにわたしが注目したのは「起業」のことでした。

最終的に地域の活動に参加してみようという結論に至りましたが、それも「起業」を考えてみたところからの流れです。

「起業」というとなんかすごく大層な響きですが、それって簡単に言い換えると「自分の特技や能力を使って誰かの役に立ってお金を貰うこと」です。

 

「起業」のハウツー本には、起業を成功させるには、自分の特技や能力(=できること)とやりたいこと、人から求められること(=ニーズ)を見極めることが大事だ、と書かれていました。

先日このブログで触れたこのベン図ですね。

 

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この図がきっかけとなってわたしは「やりたいこと探し」の迷子になるのですが、それは置いておくとして、今回は「求められること」についての話になります。

「やりたいこと」や「できること」は、自分の中にあるものなので自分ひとりでもある程度答えは出せます。

しかし、「求められること」については一人で考えていてもわかりません。

 

起業本の中には、実際に起業を成功させた人の例がたくさん取り上げられていました。それほど過剰な夢をかき立てるような派手な例ではなく、誰にでもできそうな地道なサービスを、身の回りにいる普通の人たちに届けて喜ばれるという事例が多かったです。売上も、夫の扶養を外れないで済むほどの金額だったりします。

だけど、どんなに読んでも「わたしにもできそうだな」という風に思うことが出来ませんでした。

一番ハードルに感じたのは、能力のことよりも、「どうやって人に届けるか」という問題でした。つまり、お客さんは誰ですか、っていう問題です。

 

たとえば何かを教える仕事をしたいと思っても、「習いたい」と思っている人に知ってもらえなければ意味がない。

起業が成功した例では、近所の人から「教えて」と頼まれ、リクエストに応えてちょこちょこ教えているうちに、元々知り合いではなかった人からも依頼が入るようになったとか、そういうのがほとんどなんですよね。

だけど、今のわたしには、たとえ教えてほしがっている人が近所にいたとしても、その声が全く聞こえてきません。わたしがそれを教えられる力があったとしても、そのことを知っている人が誰もいなければ、わたしに頼みようがないじゃないですか。

 

そもそもわたしは何かを教えられるのか?という問題はとりあえず置いとくとして、まず、わたしは今誰にも存在を認識されていない透明人間なのだから、誰かから「あの人に頼んでみよう」って思い出されることもありえないってことが何よりの大問題だと思います。

いくらわたしが「やりたいこと」と「できること」を絞り込んで「よし、起業したぞ」って意気込んでみたとしても、このままでは仕事が舞い込むわけがないってことです。

 

 

 

それで思ったのです。

わたしはまず「ここにわたしがいますよ」ってことを誰かに知ってもらうことから始めなければならないのではないか、と。

 

子育て時代はママ友だっていたし、学校関係、PTA、いろいろ頑張ってきたつもりだったけど、なんかわたし、「ここにいます」っていう爪痕を一つも付けずに生きてきてしまった気がします。

アルバイトやパートだってやめちゃったらそれで人間関係もおしまいだし。

だけど、起業が成功してる人って、そういう活動の中でもっとちゃんと自分のできることをしっかり示して積極的に人の役に立つなどして「わたし、こういうことができます!」っていうものを人の心の中に残してきてるっぽいんですよね。

 

なんでわたしがこんなに人の心に残らないまま生きてきてしまったのか、それは考えても反省しても無駄だからおいとくとして。

それを後悔するぐらいなら、「わたし」を知ってもらうことを、これから始めればいいんじゃないか、と思いました。

まず、わたしという人がいることを知ってもらって、最初はお金になることじゃなくても、積極的に人のために役に立って喜んでもらえれば、それが繋がってサービスの形になっていくかもしれない。

そのきっかけとして「地域の活動」に参加してみようじゃないかと、そういう流れです。

 

そうして、たどり着いてから裏返して考えてみると、わたしの本当のやりたいこと、欲求っていうのは、「起業(お金稼ぎ)」というよりは、「ここにわたしがいますよ」ってことを人に知ってもらうこと、それそのものだったのではないかということに気がつきました。

 

だから、「地域の活動」を顧客獲得の狩り場にしようとかそういう気はないです。

純粋に、わたしはここにいることを知られたいです。

 

ま、ブログ見ててもわかると思うんですけど、わたしは「ここにいる」と知ってもらうのが下手くそではあると思います。

このブログ自体、別にそれを意図しているわけではないんですが、人の心に残ることを敢えて避けるような動きをしているような気がします。

おかげさまでバズりとは無縁です。こんなにたくさん書いてるのにね(笑)

Twitterも10年やってるのにフォロワー100人しかいません。カギ無しですよ?ある意味すごいよね。

 

Twitterやブログはこのままでもいいんですけど、リアルのわたしはそういうのから少し脱却していこうかな、と思います。

少しずつ、前へ進んでいきますよ~!