やりたいこと探しのベン図地獄
前回触れた「女性起業スタートブック」によれば、起業して何をやるか決めるためには、自分に取っての「やりたいこと・できること・求められること」の3つをよく見極めることが必要、とのことです。
図ではこのように表す事ができますね。
本の最初のステップではまず下の二つの丸を構成する「やりたいこと(好きなこと)」「できること」を、自分のこれまでの人生経験を総ざらえして見つけましょうということになっていました。
しかし、せっかく考えてみましたけど「やりたいこと」が今ひとつ見えてこない。
ちなみに「できること」もなかなか心許ないものなんですけどね。
そこで、わたしはもう少し「やりたいこと(好きなこと)」探しを突き詰める必要があると考えました。
一旦起業の本を置いて、「やりたいこと」に関する本を手に取ってみることにします。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド
この本によると……
「やりたいこと」というのは、「好きなこと」と「得意なこと」が重なること。
「本当にやりたいこと」というのは、一つ上で導いた「やりたいこと」と「大事なこと(価値観)」が重なること、と定義されています。
図で表すとこうなります。
またベン図かい!
ベン図地獄です。
ま、それはさておき。
この本の目指すところも、結局は「はたらく」という狭い意味での「何をやって生きていくか」を見つけることなので、大体同じようなことになるのは当然といえば当然かもしれません。
こっちの本で言う「好きなこと」×「得意なこと」は、起業の本に出てきた「やりたいこと」×「できること」は大体同じ意味だと思います。
最後を「大事なこと」で絞るか、「求められること」で絞るかの違いですね。
「大事なこと」って何だろう
先に書いちゃいますけど、わたしはここでようやくこの迷子道のおおよその終着点を見ました。
「大事なこと」って、「価値観」と言い換えるとわかりやすいかもしれない。
自分がどういう人間でいたいか。何を人生の中心に据えて生きるのか。
この部分が満たされない、あるいは損なわれるのであれば、何をやってどんなにお金が儲かっても、おそらくわたしは幸せになれないのです。
この本の中で、「大事なこと」を見つける方法が記されているのは、CHAPTER4です。
大事なことを見つけるための手順は、ざっとこんな感じ。
まず本書の中に「5つの質問」というのが用意されているのでそれに答えます。
すると、その答えの中から自分の価値観を表すキーワードがいくつか見えてきます。(最低でも15個以上見つけると良い)
それらのキーワードを似たもの同士で分類して、4~6個ぐらいのグループに分けます。グループ分けができたら、グループごとにその概念を総括するようなキーワードをタイトルに付け、そのタイトルを「価値観ランキング」として優先順位を決めます。
ランキングっていうか、ピラミッド状の何かです。
下の方に土台となる基本の価値観があって、その上にもっと高次の理想が積み上がっていく図をイメージするとわかりやすいかも。
最終的に仕上がったピラミッドを見ると、自分にとっての「大事なこと」がはっきりするでしょう。
実は、わたしにはまず用意された「5つの質問」に答えることがとても難しかったです。なんというか、質問を作った人とわたしの性格っていうかそれこそ価値観がそもそも違いすぎるというところが大きくて。
だから、代わりにこの本の巻末に用意されていた「価値観の例100リスト」というキーワード集を利用しました。キーワードの中からピンとくるものを30ほど拾って、その後は言われるとおりグループ分けしてランキングをつけました。
結局、わたしの「価値観」は大きく分けて4つ。以下のようになりました。
安心感
堅実さ
正しさ
美しさ
「安心感」の中身は「快適さ、思いやり、健康、家族」など
つまりは、肉体的にも精神的にもできるだけ苦痛やストレスがなく、安全安心に過ごしたい、ということです。
「堅実」さの中身は「勤勉、工夫、知識、達成、納得」など
自分のこれからの行動を選ぶ時には、その選択が「大丈夫」であると信じられる根拠が欲しいということです。
それは「勘だけど、なんか大丈夫っぽい」みたいな直感的なものではなくて、「出かける前にちゃんと電車の時刻を調べてきたから大丈夫」とか「模試でA判定だったから大丈夫」とかそういう具体的で客観的な裏付けのことです。
「正しさ」の中身は「正確性、自律、義務、責任」など
すごいちっさい言い方をすれば、周りに迷惑になるようなことはしたくないってところなのかな。客観的に正しくて、当然にやるべきことをやってるときが一番落ち着きます。
逆に、社会的な意味で正しくなさそうなことを自分の信念だけで貫き通すのとかは、最終的に正しいことだとしてもわたしにはめっちゃストレスなのでできれば避けたいです。
「美しさ」の中身は「信頼、誠実、調和、秩序、気品」など
わたしが大事に思う「美しさ」というのは、見た目の華美さを指すのではありません。
わたしは、全体的に調和が取れていて端々まできちんと揃っていて、隙のないものに美しさを感じます。
実際には、わたしには抜けたところがたくさんあるので、あくまでも「憧れ」ですけどね。
というわけで、ピラミッドにしてみるとこうなりました。
これを見て思ったのですが。
こんな価値観を持った人が社会の荒波に揉まれて生きていくのって、けっこうキツくないですかね?
いや、いいんですけど、ちょっと「女性起業家」とか、そういう感じじゃないよね。
どこからも、こう、「一発当てたるで!!」みたいな感じが伝わってこないwww
どっちかっていうと、絶滅危惧種とかそういうのの仲間っぽいwww