あてもなく

誰かへの手紙

よく道を聞かれるのだが、道を聞く人は他人に声を掛けるのが怖くないのかな?

前にも書いたかも知れないけど、わたしは街でめちゃくちゃよく道を聞かれる。

最近はみんなスマホのカメラで自撮りするようになったので減ったけど、以前は、観光地なんかにいくとほぼ間違いなく「シャッター押してください」って頼まれてた。

そして最近では「携帯(スマホ)の操作教えてください」というパターンで老人から声を掛けられるようになった。

ここ最近は特にひどい。なんと、この1ヶ月の間に2回もそんな目に遭っている。

 

先日は、友達と久しぶりに外で食事をしている時に、知らないおばあさんから携帯の操作を聞かれてしまった。

場所はファミレスで、そのおばあさんは少し離れた席からわたしを目指してわざわざ歩いてきた。

聞かれた内容自体は簡単なことで、ひとことで解決するようなことだったけど、そういうとき普通なら一般の客なんかには声を掛けないよね。

店員さんに聞くほうが良いと思うんだけど。

同行していた友達は、わたしとは違って街で道を聞かれたりするようなことは滅多にない人なのでめちゃくちゃ驚いており、

 

「先週も皮膚科の待合室でおばあさんにスマホの操作を聞かれたばかり」

 

と伝えたら、さらにドン引きされてしまった。

 

わたしは、たしかに他の人と比べればかなり道とか聞かれやすい方だという自覚はあったけれど、友達の驚きようを見て改めて、ああこれは本当に本当に異常なことなんだなと実感した。

 

わたしは実際、わりと親切な方の人間ではあると思う。

人から何か聞かれたらわかる範囲できちんと答えようと努力するし、それなりに真摯に対応する。多分これまでわたしに何かを聞いた人で「聞かなきゃよかった」と後悔した人はひとりもいないと思う。

だから、助けを求める相手としてわたしを選んだのは、皆様ナイスなチョイスだと言えるだろう。

 

でもね。ちょっと不思議に思ったんだけど。

最近は「道ばたで困ってそうな人を見ても声を掛けない(だって不審者と間違われたら嫌じゃん)」みたいな風潮がすごくあるよね。

そして、逆に「道ばたで知らない人から声かけられたらめちゃくちゃ警戒しなきゃいけない」っていう心構えの人も増えてるはずだと思う。

だけど、困ったときに自分から知らない人に声を掛ける人は相変わらずいる。

あの人たちは、道ばたで知らない人に自分から声を掛けるのは平気だと思っているのかなあ、と思って。

わたしなんかは確かに見るからにおとなしくて無害そうな女だけども、ひょっとしたら詐欺師かもしんないじゃん。

詐欺師だったら、「わたしは携帯の操作も満足にできないんですよ」ってわざわざ言いながら寄ってくるおばあさんを放っておかないんじゃないのかな。詐欺師の考えることはよくわかんないけど。

 

ちょっとタイムリーにこの記事を読んで、そんなことを考えたのでした。

 

chikirin.hatenablog.com


 

まあ、ここで書かれている「弱み」とは種類が全然違うんだけど。

自分から弱みを開示していくことにはリスクが伴います、ということで言えば、わりと同じような話だと思う。

 

わたしは自分の子供には、外で困った時に助けを求めるとしたら、できればその辺の通行人じゃなくて、駅員さんとか店員さんとか、所属がハッキリしてて大人が複数で協力して働いているようなところの人にしなさいって教えているし、自分もそうしている。

 

まあ実際には、それほど滅多なこともない世の中なんだろうけどね。わたしが気にしすぎかな?

 

ま、逆に人を助けるのもリスクになりえると思うので、ほどほどにはしています。

親切と警戒、なかなかその加減も難しいけどね。