ものすごく既視感のある記事だなと思ったら、本当に見たことがある話でした。
以前当ブログでも取り上げた記事を再構成したものだったようです。
この記事の元になっているのは、今年のお正月、1月1日~9日の間にYahoo!ニュースと朝日新聞のコラボ企画として連載されていた「平成家族」というシリーズのなかの、1月4日と5日に掲載されていた部分です。
記事の筆者も同じ朝日新聞の女性の記者の方です。
お正月の連載には文末に「専業主婦も働く人と同じように輝けている?」というアンケートがありました。
現在投票は締め切られていて
思う:56.5% 思わない:43.5%
という(まあ微妙な)結果が出ていました。
今回の記事にも文末に
「専業主婦という生き方についてどう考えますか。専業主婦は「活躍する女性」でしょうか。ご意見や体験を募集します。」
と意見を募る文面とそのあて先が掲載されています。
でも、ちょっと待って。
前回のアンケートの結果もありますし、反響もあったものと思われます。なのにその上で1ヶ月経ってまたほぼ同じ内容の記事を掲載し、声を集めようとする意図は何なのでしょうか。
この記者の方、お正月の連載から1ヶ月、一体何をしていたのでしょう。
どんなに意見を募って待っていても、この先専業主婦がちやほやされる世の中はやって来ないと思います。現状、働く女性だって決してちやほやされてなんかいないし、きっと男性だって同じなんだし。
わたしはまず、「外で働く」ことイコール「輝いている」という感覚自体が幻想だ、と思っています。
家に閉じこもっていると成長できない、などと言うけれど、外での仕事だって一旦慣れてしまえばほぼ惰性ですよ。もちろんそうでない仕事もありますが、それを言うなら家庭内のことを専門にやっていたって、やりようによって「成長」できると思います。
たとえば文面にある人と同じようにわたしも子供が小さい頃はリトミックに付き添いで入っていましたが、自分の人生に役に立つ知見がたくさん得られる貴重な体験でした。
専業主婦だから自分の存在価値を感じられない
専業主婦だから同じことの繰り返しで成長できない
専業主婦は社会から受け入れられていない
そう感じる人は、きっと思い切ってパートに出てみても同じように感じるだけです。
パートの仕事は社員に比べて価値が低い
パートだから同じことの繰り返しで成長できない
パートは社会から使い捨てられるだけで何も残らない
わたしはその上の職位のことはやったことがないからわからないけれど、おそらく正社員になっても、きっと同じような無力感の壁は存在するだろうなと思います。
自分の存在価値は、人に決めてもらうものではありません。
人から「がんばってるね」とか「輝いてるね」とか言われなくても自分のがんばりを客観的に評価できて、自ら輝いていられるようになるのが、大人になるってことじゃないですかね。
わたしはいつもそう思っています。