小林カツ代さんのことが数日前話題になっていた。
小林カツ代はほんとにすごいぞ。
彼女自身が仕事を持つ女だから、カツ丼のレシピの第一手に「カツをスーパーで買います」って書ける女だからな。
信頼していい。
ですって。
そうなんだよなあ。
カツ丼って、全部手作りでやろうとすると、せっかく揚げたトンカツさらにまた調理するという、果てしない工程を経なくてはならない。
面倒くさいとか通り越して、もはや、無力感すら感じてしまうよね。
カツ丼って、今でこそ普通のトンカツと同等かそれ以上の「ごちそう」になってるけど
そもそも、カツ丼って冷えて美味しくなくなったカツの救済策みたいなもんなわけで、なんでわざわざ揚げたてのトンカツをタレにぶち込まなきゃいかんのかって思うよね。
ウチの家族もカツ丼が好物なのだけど、そんなわけで、わたしはほとんどカツ丼を作ったことがない。カツ丼は外で食べるもの。
そもそもわたし、トンカツ揚げるのあんまり得意じゃないんだよね。
なんかわたしのトンカツって、なんか「歯の修行」みたい感じに仕上がるんだよねえ。なんだろね。
ちなみに、チキンカツはすごく得意。だから、揚げ物全般が苦手ってわけじゃなくて、なんかトンカツが特に苦手なんだよね。
それが、カツ丼作る時は「材料としてスーパーでトンカツを買ってくればいい」と考えるなら、たまには作ってみてもいいかなと思えてくる。
「トンカツ揚げるの下手すぎ」問題も一気に解決出来る技。本当に素晴らしいと思います。
今度やってみよう。
さて、それで思い出したんだけど、結婚したばかりの頃、わたしは小林カツ代さんが書いたお弁当の本が好きで、何度も読み返していたんだよね。
どういう経緯で手に入れたのかハッキリ覚えておらず、また、いつの間にか手放してしまって今はもう手元にないのだけれど。
それはレシピ本というよりは料理に対する心構えが書かれた入門書のような本だった。
記憶をたどりながら検索をかけてみたけれど、おそらくこの本ではないかと思う。
たとえば、お弁当用のご飯をタイマーで炊くのを忘れて朝起きてから急いで炊いた場合に、アツアツのご飯をお弁当箱に詰めながら上手に冷ます方法とか載ってたっけ。
ほかにもいろいろ、主婦の気持ちが軽くなるような料理のアイデアがたくさん盛り込んであって、駆け出しの主婦だった頃にずいぶんと助けられた記憶がある。
わたしが料理をするときに、「手間暇掛けることが愛情表現になる」なんて一切思ってないのも、多分カツ代さんのおかげだと思うのですよ。
上記の本、Amazonへのリンクは貼ったけど、絶版のようです。
図書館で借りられるようだったら借りてみてください。