あてもなく

誰かへの手紙

今年もお中元を贈りました お中元・お歳暮の手配にまつわるあれこれ

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7月に入ってすぐ、百貨店に行ってお中元の手配をしてきました。 

我が家では数年前にお中元・お歳暮を人に贈らなければならない必要が生じて、それ以来毎年夏冬に百貨店でお中元を注文するようになりました。時期が来ると百貨店に特設されるギフトセンターへ直接出向いて注文し、品物は先方に直接配送していただくようお願いしています。

最近はなかなかお中元・お歳暮を贈るという方が減っていますが、何かのご縁で必要になった場合に参考になるお話があるかもしれないのでちょっとまとめておきたいと思います。

 

ちなみに去年もこういう記事を書きました。良かったらこちらも参考にしてみてください。

www.atemonaku.com

 

百貨店のギフトセンターってどんなところ?

ギフトセンターは、お中元なら6月中旬頃、お歳暮なら11月中旬頃から、大体百貨店の催事場に展開されます。催事場とは、百貨店にもよりますが、上の方の階でよく期間限定で物産展とか子供服バザールとかを開催している多目的スペースのような売り場ですね。

ギフトセンターは、だいたい商品の見本が展示されているコーナーと受注カウンターに分かれています。見本コーナーには商品のサンプルがずらっと並べられていて商品の情報が記載された小さなカードが備え付けられているので、気に入った商品があればそのカードを1枚取って注文カウンターに持参すれば良いようになっています。

大体はパッケージのイメージが展示されているだけですが、たまに、試食の人が立ってて味見ができる時もあります。ギフトのラインナップはお肉や果物など生鮮食品からお酒や飲料、お菓子や調味料など。いろいろありますが、まあ基本的に何十年前と変わり映えはしないかなあという感じ。ただ、そういう無難なのって大事だと思います。

 

わたしはいつも全国百貨店共通商品券を贈っているので見本コーナーはスルーしてすぐに受注カウンターへ向かいます。

受注カウンターの手前には銀行の窓口などで使われているのと同じ順番待ちの番号札が出る機械が備え付けられていて、混んでいるときは自分の番号が呼ばれるまで待合コーナーで座ってテレビを見ながら待てるようになってたりします。

わたしが行くとき(平日午前中)は大抵空いていて、ほとんど待合の椅子に座ることもないぐらいですが。

 受付カウンターの窓口は複数用意されています。係の方が座って待機していて各席に1台のPCが設置されています。

初めてその百貨店のギフトを利用する場合は、窓口で手書きの注文書を書く必要があります。まず贈り主の情報、続いて送り先の情報など。その情報をもとに係の方がPCに発注データを登録してくれます。

一度ギフトを注文すると百貨店のコンピュータにそのデータが登録されて、次の回からはシーズンごとにカタログと共に以前の送り先の情報があらかじめ印刷された注文用紙が家に届くようになるので、同じ人に贈り続ける場合なら、その紙を持って百貨店へ行くと話が早いです。

わたしの場合はそれが便利だと思うので注文用紙を持参します。それを提示して、この人とこの人に商品券いくら、などと口頭で伝えると、注文内容を係の方がとPCに入力してくれます。入力が全部終わるとプリンターから注文票と会計伝票が出力され、それを見ながら読み合わせをし、問題が無ければそれで注文成立です。

お会計を済ませたら、お控えをもらって終了。

場合によりエコバッグとかちょっとしたポーチとか、景品がもらえたり、その日のうちに館内のレストランで使える食事の割引券なんかをくれることもあります。

 

注文からすぐに発送してもらう設定にすると、大体2~3日ぐらいで先方に届きます。もちろん、遠方ならもう少しかかるのでしょうが、ウチの場合は県内か隣県にしか贈らないので大体そのぐらいの日数です。

利用してみてちょっと不満に思うこと

大昔から、お中元・お歳暮のギフトセンターの受付係って、主婦向けの短期パートの定番だったように思います。

普段は専業主婦のお母さんが夏だけ・冬だけパートで稼ぐ...みたいな話は自分が子供だった頃にもちょこちょこ見聞きした覚えがあるし、大人になってからもママ友がやっていたりしました。

期間限定で特設される売り場なので仕方がないことなのですが、そういう事情で、ギフトセンターはいつ行っても、どこか不安げで手元がおぼつかない感じの初心者風の店員さんに対応されることが多いのです。

こちらとしては、百貨店の包装紙が持つ信頼感や安心感も含めて贈り物だと考えて、お中元やお歳暮に百貨店を利用しているわけですが、肝心の窓口の方がふわふわしていると、本当に大丈夫かなと不安になります。

 

 

もちろん正社員と思われるベテラン風の店員さんが点々と配置されてギフトコーナーに目を光らせているので、少しでももたついたり迷ったりした様子があればすぐ飛んできてくれるのですが、それがさらに期間限定店員さんを萎縮させているような気配もあってなかなかにスリリングだったりします。

たとえば、係の方から「のし」はいかがいたしますか?お名前は入れますか?なんて聞かれたりするのですが、どういうケースで「のし」が必要で、名前を入れるとしたら姓のみかフルネームが良いのか、できればアドバイスをしていただけるといいのになと思ったりします。

あまり気にせずやってたのですが、今調べてみたら、わたしのお願いした「のし」の書き方はこちらのサイトによるとちょっと失礼だったことがわかりました。

 

www.hibiyakadan.com

 

贈り主の名前の書き方
熨斗紙の水引を境に、下段中央、表書きの真下にあたる箇所に贈り主の氏名を書きます。表書きよりもやや小さめに書くよう注意してください。

個人(1名)の場合
贈り主が個人で、かつ1名のみの場合はフルネームで書くことが一般的です。しかし、目下の人に贈る場合は姓だけでも問題ありません。

 

「のし」の贈り主の名前、「姓だけでいいです」って言っちゃいました。

相手は目上の方です。お付き合いが始まって初回からずっとそうしてしまいました。

やばい。次回から直します。(しょぼーん)

そういったことはわたしの勉強不足が悪いのですが、ギフトを専門にしている売り場なんだし、わざわざ直接出向いて注文してるんだから教えてくれてもいいのに...とちょっと思いました。

 

最近は大手百貨店ならどこもネット注文を受け付けているので、普通の品物であればわざわざ店頭へ出向かなくても事足りるのですが、わたしはいつも全国百貨店共通商品券を贈っていて、これはどうしてもネットで注文できないので店頭に行くしかありません。

サイトを見ると「ネットショッピングなら全品送料無料 」などと謳っている百貨店も多く見受けられるところからして、百貨店側もどちらかというと店頭で人手を介して注文を受けるよりネットから注文されることをのぞんでいる節があるのではないかとも思えます。やはり、人員の配置もコストになりますし、百貨店としてはそりゃネット注文を推進したいですよね。

お中元・お歳暮は必要か?!という議論

職場の仲間と雑談の中でチラッと「お中元の手配のためにデパートに行ってきたんだけど」という話をしたところ、

「お中元とかお歳暮ってめんどくさいよねえ。ほんと、なくなってほしい慣習ナンバーワンだよね!」

と、かなり強めに共感されてしまいました。

わたしはお中元・お歳暮がなくなればいいのにとは思っていない派なので、あれれと思ったのですが、ちょっとした雑談でいちいち自分の主義主張を申し述べる必要もないと思ったので適当に話を合わせてしまいました。

ひょっとしたら、そもそもお中元を贈っている人自体が周囲から減っているので、同じ面倒を背負っている人を見つけたのがうれしかったのかもしれないですね。

(ちなみに、彼女にとって”なくなってほしい慣習”ナンバーツーは年賀状だそうです。一方で、年賀状の制作販売を趣味にしてるわたしなどは多分古い人間です)

 

news.mynavi.jp

 

 日本の慣習「お中元」。必要だと感じているのは、たったの32.8%という結果だった。

 

「必要」派の声は、「感謝の気持ちを伝えたい」というお中元本来の意味に加え、「普段は連絡をとらないが、大切な人とのコミュニケーションのきっかけとなる」という声がほとんどだったが、中には、「会社の上司やその家族に少しでも気に入られたい」というビジネスの場で役立てたいという声も見られた。
一方、今回の調査では多数派となった「必要ない」派の声をみてみると、「やめるタイミングがわからない」「慣習に頼るのではなく、感謝の気持ちは自主的に伝えるべき」「金銭的にキツい」と、主にこの3つだった。

 

この記事自体が2016年の記事です。もはや議論の余地がないところまで時代は進んでいるのかもしれません。

わたしがお中元・お歳暮の慣習に乗って贈り物をしているのは、そんな機会でもないと、なかなか感謝の気持ちを品物で表すことが難しいと思うからです。

記事の中にお中元不要派の意見の中に「慣習に頼るのではなく感謝の気持ちは自主的に伝えるべき」というのがありますが、贈り物をするべき時期がハッキリ決まっていなかったら、年に何回、何にかこつけて贈り物をすれば良いのか、自分でタイミングをはかって対応しなければならないのが精神的にも負担になります。また、受け取る側にとっても、勝手なタイミングで届く贈り物はなんとなく気持ちが悪いもののように思われます。それよりは、「お中元(お歳暮)です」「はい、ありがとう」で済む方がシンプルでわかりやすいのです。

そういう意味で、「感謝の気持ち」を伝えるのには、お中元やお歳暮は格好の機会ではないでしょうか。

わたしはそのために毎年夏冬に贈り物をしているので、準備には多少手間がかかって大変だと思うこともありますが、「やめたい」とか「こんな慣習なくなればいいのに」とかは全く思いません。

むしろ、あって良かったと思っています。

 

 

下火になりつつある習慣ですが、そんな事情でこれからも細々と生き続ける文化ではあると思います。必要な方の参考になればと思います。