あてもなく

誰かへの手紙

空いてるショッピングモールで思ったこと



今日は、昨年の秋にオープンしたばかりのショッピングモールに気晴らしに行ってきた。

そこのショッピングモールへは、オープンしてまだ1ヶ月も経たない頃に一度、ひとりでちょこっと出かけて様子を見てきたことがあったのだけど、その日は平日の昼間だというのにすごく混んでいて、結局食事も買い物もできずに早々に退散してきたのだった。

現在は、コロナの影響で一部サービスは縮小し、営業時間を短縮して営業しているとのこと。それでも普通に洋服を買ったり食事をしたりすることはできるということなので、家でヒマしてた子供と二人で出かけてみることにしたのだ。

 

ものすごく空いているのか、それともさすがにちょっとは混んでいるのか。

結論としては、「まあまあ良い感じの人出」といったところ。

寂しいと感じるほど人がいないわけでもなく、でも、やっぱり前回来た時の感じから考えるとめちゃくちゃ空いている。

 

営業開始の11時をすこし過ぎた頃に入館して、混雑する前にと買い物を後回しにしてフードコートに向かったら、座って食事をしている人の姿はまだ少なくて、食べたいもの選び放題、席は好きなところに座り放題という感じだった。

前回来た時にも見たけれど、そのときはフードコート内の席は完全に埋まっていたし、どの店舗も軒並み行列が出来ていてすぐに食べものを買える状態ではなかった。通路は行列に並ぶ人と席を探して歩き回る人でごった返していて、とてもじゃないけど「よし、わたしはここで食事をするぞ」という気持ちにはなれなかったぐらいなのに。

今日はおかげさまで、適当に座って昼食を済ませたあとまた別の店舗へデザートを買いに行ったりしたけれど、場所取りもせず席を離れてもまた余裕で座って食べることができた。

こんなことは、普段ならどこのショッピングモールでもよほど時間を外して行かない限りはなかなかあり得ないことだ。

そのあと、服や靴などの店を覗いていくつか買い物をしたが、どの店もゆとりを持って商品を見たり試着したりすることができた。

買い物を一通り終えて、ちょっとなんか飲んで休みたいねえって言ってたらすぐに目に付いたドリンクスタンドに入れて、店内にちょこっとだけ用意されてるイートインスペースの椅子にサクッと座れてゆっくりお茶することができた。

 

なんという天国。

 

わたしの住んでいる首都圏の街は、ものすごく人が増えすぎていると常日頃感じていた。

休日はもとより、平日であっても食事やお茶は「並ぶ」ことが前提だ。

もしたまたま並んでいない店があったりしたら「美味しくないのかな」とか邪推してしまうぐらいだ。

でも、それって本当はちょっと異常なことなんじゃないのかな。

わたしは、今の街に住むようになって20年ぐらいになるけれど、こんなにも食事の場所に苦労するようになったのはここ数年だよな、どうなんだろ、ひょっとして急激に人が集中してきてるんじゃないかな、ってちょっと不安に思っていたところだった。

お昼時、飲食店の前の長い行列と、それでもその最後尾に平気で並びに行く人々の群を見ながら、自分はちょっとついていけない、どうしよう、って思っていた。

 

だから今日、今回の災難でたまたま人出ががくんと減った街を見て、わたしはちょっと「これが正常だよね」ってホッとしてしまった。こっちの方がいいな、って。

 

だけどね、一方で、きっとショッピングモールを運営している会社や、テナント料を払って出店しているお店にとっては、こんなのは困るんだろうなというのも思ったんだよね。

きっと、店の前に行列ができるぐらいに人出がある前提で原価やら売上やらを計算して、商売をするかどうか決めているはずだから。

よく考えてみると、どのテナントも店員の数をすごく絞っていた。

たとえば、デザートのクレープを買ったお店は、レジを打ってお会計をしてくれた店員さんがそのままクレープを作る「ワンオペ」だったので、わたしたちの次のお客はクレープが出来るまで注文することができなくてカウンターの前で待たなきゃいけなかった。

それでも、その後に並ぶ人は現れなかったので行列にはならなかったから、店の「ワンオペで」って判断は正しいのだろうなと思った。

多分、普通に混む日ならレジ打ちとクレープ作りは別々のスタッフで分業したはずだ。本当は、それぐらい忙しく客を捌いていかないと厳しいんじゃないのかな(知らんけど)スタッフを減らせば人件費は抑えられるし材料の仕入れは控えるとしても、そもそも家賃とか大変じゃないのかな(知らんけど)などなど余計な心配をしてしまった。

 

もしこの状況があまりに長く続くようなら「ショッピングモール」という商売そのものが成り立たなくなるに違いない。そんなことになったら、わたしは楽しい買い物の場を失ってしまうことになる。

一方で、わたしは混んでるショッピングモールは好きじゃない。わたしにとって混んでるショッピングモールは楽しい買い物の場ではないのだ。

だとしたら、わたしの好きなショッピングモールって何だろう。

 

……もしかして、マボロシ~~?

 

今って、幻の砂の城がうっかり出現しちゃってんのかな。

幻が見えちゃうぐらいだし、マジで世の中相当ヤバくないか。

 

空いてるショッピングモールにて、そんなとりとめも無いことを考えたのでした。