年賀状に続いて暑中見舞いも自作してみようと思い、ここ1週間ぐらい一生懸命絵を描いていました。
(絵に関してはこちらの別ブログで細々やってます。)
で、なんとか形になってきたので印刷してみたんですけどね。
どよーん。
いやいやいや…!
何ですか、このなんともいえない沈んだ色は!
ピンクちゃんはまだしも、みずいろちゃんなんて、もう完全に別のイキモノです。
背景の海の色もめちゃくちゃ濁ってるし…。
はじめはプリンターの故障やらドライバーの不具合を疑っていろいろやってみたんですが解決に至らず。
夜になって、雑談ベースで家族に相談してみて原因が大体わかりました。
ディスプレイとプリンターでは全く色の表現方法が異なる
色がおかしくなった原因は、ディスプレイとプリンターでは、色を作る原理が根本的に違うということ。
その中でも、水色という色の表現は特に難しいということです。
説明は、こちらのサイトがわかりやすいです。
パソコンやスマートフォンなどの画面の色は、「RGB」という「R:レッド、G:グリーン、B:ブルー」の3色の光を組み合わせることで表現しています。
3色とも存在していない真っ黒な状態(光っていない状態)を0とし、3色が最大値まで存在しているときに白となる方式です。
一方、チラシやポストカードの印刷物の色は、「CMYK」と呼びます。
「C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:ブラック(Key Plate)」の4色のインクを組み合わせることで表現しています。
4色とも存在していない真っ白な状態(紙の色が見える状態)を0とし、4色が最大値まで存在しているときに黒となる方式です
ディスプレイは色の素となる光を重ねることによって色を表現するのに対して、印刷物は混ぜるインクの量を調節して色を表現します。
ディスプレイ上で色の表現を明るくするには光を増やせばいいのですが、印刷物ではインク自体の色以上に明るい色を表現することは難しいということです。
わたしはRGBで表現されるキャンバスで絵を描きました。プリンターで印刷するときに、その絵はCMYKに変換されて出力されます。そこで色の変化が起こったわけですね。
今回の対応と、今後の対策
印刷して初めて「色が違う!」と慌てなくてもいいように、画面上でCMYK変換後のイメージをプレビューすることもできます。(設定方法はお絵かきソフトによって異なるのでここでは触れません)
というわけで、一旦もとのイルカの絵を画面上でプレビューしながら塗り直してみたりしたのですが、そもそもの問題として、この蛍光がかった水色をCMYKで表現することが不可能なので納得のいく絵に仕上げることはできませんでした。
ですので、今回のこの絵は印刷物としてはお蔵入りとして、ブログに掲載するにとどめることにしました。
今後は、印刷に向かない色使いの絵を描いてしまうことを予防するため、事前に下記の表をよく見て配色を考えてから絵を描くようにしたいと思います。
転載元:https://blog.iro-dori.net/useful/beginner/13881/
(余談)年賀状の時うまくいったのは、ただの偶然だった
そういえば、以前ご紹介したこちらの年賀はがき。
このイノシシの親子は、画面上と全く違和感なく印刷出来たのでイラスト初心者が心折れることなく制作・販売にこぎ着けることができました。
それは「たまたま選んだ色が良かった」という偶然のたまものだったのですね。
もしあの頃にRGB→CMYK問題にぶち当たって頓挫していたら、もう二度と印刷物は作ろうと思わなかったかもしれませんし、絵を続けることにも困難を感じてしまっていたかもしれません。
年賀状はおかげさまでフリマアプリ経由で200枚ほど販売することができました。
趣味で・好きでやってることだと思っていても、実際続けていくためには、小さい成功体験のようなものがとても大切だと痛感しています。
というわけで、暑中見舞いは一旦白紙に戻りましたが、今回の件は今後も絵を続けていく上では大変勉強になる出来事でした。
暑中見舞いはそもそも需要が低い商品だと思うので、実際販売するのかどうかもあまり考えずになんとなくやってみただけだったのですが、おかげでいきなり来年の年賀状作成に突入せずに済んで良かったと思います。
何事も経験ですなあ。