昨年秋、台風が接近するので備えるように!と大騒ぎになった時、落ち着きを失ったわたしが思わず買ってしまったアイテム、それが「塗装用マスキングテープ」だ。
その日わたしは、ネットで見かけた「窓に養生テープを貼っておくと、万一窓が割れても飛散が押さえられるので安心」という情報もとにホームセンターへ行ってみたのだけれど、初動が遅れたため養生テープの棚は既に空っぽだった。
その横にあった塗装用マスキングテープもつられて少し減り始めて棚が空いていたので、いても立ってもいられず2本ほど掴んで買って帰ってきてしまったのだ。
幅15mm×長さ18mのもので、正確な値段は覚えていないが1本200円程度だったと記憶している。
しかし、家に帰って落ち着いて考えてみると、ネットで勧められていた養生テープと塗装用マスキングテープはやはり全く別モノだと思う。マスキングテープは紙製のテープで、粘着力もテープ自体の強度もかなり弱々しい。使い方は知らないけれど、おそらくペンキ塗りをするときにはみ出してはいけない場所に貼っておけばまっすぐ塗れるとかそのためのものなんだよね。当然後から剥がすことが前提だから粘着力は低いし、跡が残らないタイプの糊が使用されている。
そんな優しいテープが、突風で割れた窓ガラスの飛散防止の役に立つような気があんまりしない。
あと、時間が経つにつれ、
「養生テープを貼ると窓が却って割れやすくなって危険。そもそも”飛散防止”であって窓を補強するものではない」
などという情報も流れはじめ、最終的にはなんだか作業するのがめんどくさくなって(ごめん)テープは結局使わずじまいとなった。
おかげさまで、我が家のある地域ではそれほどひどい風に見舞われることもなく、窓は無事でした。ありがたや。
それからしばらく我が家の道具入れで使い道も無くデッドストックとなっていた「塗装用マスキングテープ」なのだけれど、最近使い道を思いついてから大変便利なシロモノであることがわかった。
せっかくなので、そのアイデアを少しだけ書いてみたい。
セロハンテープ代わり
我が家ではよく不要品をメルカリで販売している。
売れた品物はしっかり梱包して発送する必要があってそこが一番面倒な部分なのだけれど、その梱包にマスキングテープが役に立つ。
発送用の箱や袋に入れる前に、壊れやすい物は緩衝材で包んだり、本や衣類などは水濡れ防止のため一旦ビニール袋で包んだりするのだけれど、セロハンテープでは粘着力が高いのでちょっと失敗した時に上手く貼り直しができなくて緩衝材やビニール袋が無駄になってしまったり、糊面に指紋が付いて目立ってしまうのが気になっていた。
その点、マスキングテープなら緩衝材などを傷めるほどはくっつかないので何度でも包み直しがきくし、不透明の素材なので指紋が付いても見えない。
とにかく使い勝手が良くて、メルカリの発送の憂鬱が少し軽減された。ありがたや。
ラベル代わり
マスキングテープの表面には、ペンで字が書ける。水性だとにじむので、油性のサインペンがいい。(ボールペンでもいいけど、ちょっと滑って書きにくい時がある)
わたしは名前書き用の油性ペンとセットで使うのが良いと思っている。
たとえばお漬物なんかを開封してパッケージから密封容器(いわゆるタッパーなど)に移した時、元のパッケージを捨ててしまうと賞味期限がわからなくなってしまうのが問題だったのだけど、そんなときは、マスキングテープに賞味期限の日付を書いて密封容器のフタにでも貼っておけば良い。
食べ終わったら、テープを剥がしてしまえばいい。糊の跡が残らないので便利。
付箋代わり
わざわざ「付箋紙」を買わなくても、小さなメモ用紙にマスキングテープでどこかに貼っておけばそれで用が足りる。
付箋紙ってそもそもちょっと粘着力が低くて、よく見る場所に貼っておくには不便ではなかったですか? オフィスなんかでPCのディスプレイの忘れたくない予定を付箋に書いて貼ったりしてたけど、ちょいちょい剥がれてしまうから、結局わざわざセロハンテープで補強したりしてた。(そして、そのあと糊の跡が残って汚くなる)
付箋紙って多分、ノートとか紙の資料とかに貼るためのものなんだよね。
たしかに、マスキングテープで作った貼り付けメモはたしかに紙などに貼ると剥がすときに元の紙を傷めてしまうことがあるのであまりオススメではない。
ただ、忘れたくない予定などを目に付く場所に貼っておくのであれば、むしろメモ用紙+マスキングテープの方が合っていると思う。
まとめ
いや、もちろん、塗装用マスキングテープを買う前からいわゆる「マスキングテープ」というグッズがあるのは知っていたんですよ。あの、かわいいやつね。
ウチにもいくつかあるし。
だけど、それらのかわいい色や柄がついているマスキングテープって結構お値段高いので、メルカリの梱包やらつまんないメモを貼るのに使うのはもったいないなと思っていたのです。
柄がついているものは文字を書いても見えにくいから「ラベル代わり」にはしにくいし。
前までは、わたしにとって「マスキングテープ」というのはそういうものだった。
その考えを覆したのが「塗装用マスキングテープ」の存在だった。
考えてみれば、おそらく「マスキングテープ」の発祥としては塗装用のが先なのでしょうね。それを、かわいい文具に仕立て上げて付加価値を付けて高く売り始めた天才がどっかにいたんだ。
結果として、わたしのような本来のマスキングテープを知らない一般ユーザーというものが生まれてしまったわけなんだけど、やっぱり、気にせずどんどん使うのであれば、業務用のマスキングテープが安くて大容量で便利。
わたしは白を買ったけど、黄色とかピンクとか、それなりに色んな色が用意されてます。サイズ(幅)もけっこういろいろあるよ。
ホームセンターのペンキのコーナー近くにあるかと思います。
興味があったら是非。
日東電工 マスキングテープ No.720 15mm×18m J7520 [養生テープ]
使い方紹介の動画はこちら(本来の塗装からちょっとした便利な使い方まで)