あてもなく

誰かへの手紙

ゲームをやると自分の性格がよくわかる

わたしはどうやら、めちゃくちゃ怖がりのようです。

以前からなんとなくわかってはいたのですが、今「ゼルダの伝説」で遊びながら、「それにしても、わたしってこんなにビビりだったっけ」って自分で呆れるぐらいにドキドキビクビクしています。

それだけ、このゲームは表現力が高く、リアルに精神に働きかけてくるように作られているということかもしれません。それは「怖さ」の表現に限ったことではなく、風景の美しさもそうだし、ストーリー上で「元は美しかったものが破壊されてしまった」とされる現実の凄惨さもよく表現されていて、ゲームで遊んでいる時は頭ごとすっかりその世界に入り込んでしまった気分になれます。

 

世界に入り込む、つまりゲームで遊んでいる時わたしは主人公と同一化して冒険しているわけなのですが、そこで少しだけ違和感があって可笑しくなってしまうことがあるのです。

それは、とんでもなくビビりで鈍くさいわたしが、ゲーム中で「伝説の英傑」とされる主人公・リンクの中に入っているということ。

 

目的地に向かってずんずん走っていてちょっと強そうな敵が集まってる場所に出くわすと、

 

「わ、わ、どうしよ」

 

と立ち止まってしまうリンク。

周りを見回し、敵の集団から見えなさそうな草むらの中を通って迂回しようとするが、迂回が中途半端だったため、敵に見つかって追いかけられてしまう。

 

「きゃー、助けて!」

 

と叫びながら全速力で逃げるも、途中で体力が尽きて走れなくなってしまい、結局敵に囲まれてボコボコにされてしまう。

しかし、一応彼は「英傑」なので剣を抜いて戦うと案外強いのです。

「きゃー」とか言いながら闇雲に剣を振り回しても、最後には敵を切り捨て難を逃れる。

 

「なんだ、こいつらそんなに強くないのか……」

 

わかってるなら最初から逃げずに戦いを挑めば良いものを、なぜか敵を見るとまず「無理」という思考が働いて戦闘を避けてしまう。どんなに敵を倒しても、ビビりな性格が治らないリンク。

英傑のくせにいつもコソコソ・ビクビクしているので、最近リンクの顔を見ると「あ、ビビりのあいつだ」って思ってしまうようになりました。

いいえ、ビビりはわたしです。

 

ゲームの中なんだから、もし失敗して力尽きてもすぐにちょっと前からやり直せるんですよ。そうわかっているのに、なんか死にたくないんだよね。だって怖いんだもん。

 

で、まあそうやって遊びながら思ったのですが、このゲーム、多分すごく遊び方に性格が出るんじゃないかな、と。

 

英傑のくせにめちゃくちゃ方向音痴で地図見ても目的地にたどり着けないリンクとか、料理にめちゃくちゃ凝ってて生の食材なんか絶対食べないグルメなリンクとか、金策が趣味でやたらルピーを持ってるリンクとか、世の中にはたくさんのリンクがいるんだろうな。

 

なんというか、多分世間のタイミングとはかなりズレてると思うんですが、今更ながらにゼルダの伝説、ハマってます。これは楽しい!

おそらく、この先何ヶ月か、ひょっとしたら年内いっぱいぐらいは遊んでるかもしれない。