当ブログでは、3年ほど前から何度か成人式の話題を扱ってきましたが、ついに実践編です。
2023年1月に成人式を迎えるうちの娘が、先日実際に行った成人式の前撮りについて書いてみます。
一般的な成人式のプランといえば、
- 新品の着物を購入またはレンタル
- 別の日に記念写真撮影(前撮り)
- 成人式当日の着付け・ヘアセット
だいたいこんな形ですよね。ですが、我が家の場合は、
- 手持ちの着物があるため購入もレンタルもしない
- 記念写真撮影(前撮り)
- 成人式は出席しない
という形で成人式を行うことになりました。
めちゃくちゃ珍しいというわけでもありませんが、そこそこレアケースではありますので、ネットにもあまり情報がありません。
同じようにしたい方には参考になると思うので、どんな感じだったかまとめておきたいと思います。
手持ちの着物を使って成人式
いくら着物本体が手元にあっても、それだけではきちんとした和装を成立させることはできません。帯をはじめ、名前もわからない紐やら布きれやらがたっくさん必要なのが着物の着付けです。
特に、わたしの場合は着物に関する知識がほぼゼロなので、どうしたって専門家の助けが必要だと思いました。
着物をレンタルしたり買ったりするわけではないのに着物屋さんに行ってお世話してもらえるの?って思うかもしれませんが、結論から言えば大丈夫です。
成人式専門に扱っている着物屋さんでは、着物本体のレンタルや販売だけでなく、着付け・ヘアメイク・撮影・アルバム作成まで一式をパックにして提供しています。
着物本体はレンタルも購入もしない、という方は、その中で「ママ振袖」プランを取り扱っているところを選びましょう。
お母さんが成人式の時に着た振袖のことを、この業界では「ママ振袖」と呼びます。
お母さんのじゃなくて、お姉さんとか従姉妹など親戚の方のお下がりの着物がある場合も、扱いは同じなので「ママ振袖」OKです。
うち場合も、わたしの振袖ではなく、わたしの母、つまり、本人にとってはおばあちゃんの着物を使いました。
着物屋さんの無料事前相談へ
わたしが見つけた着物屋さんでは「ママ振袖」プランの無料事前相談というのを行っていたので、とりあえずそちらにアポを取って、実家からもらった着物の一式を全部持って行きました。
今年の3月の終わり頃のことです。
事前相談では、手持ちの着物の状態や必要な小物があるかどうかをチェックして、服の上から簡単に試着させてくれました。
うちの場合は、着物の保存状態がよくサイズも本人の体に合っていたので着物自体のメンテナンスは必要はなく、ただ、手持ちの帯はあまりかわいくなかったので帯だけレンタル、その他足りない小物は購入することになりました。髪飾りや草履、バッグや下着類はほぼ手持ちのものが使えました。
レンタルしたもの
袋帯
購入したもの
帯揚げ、帯締め、重衿(かさねえり)、刺繍半襟
気になるお値段ですが、
帯レンタルと小物の購入費用 約60,000円
前撮り当日の着付け・ヘアメイク、撮影、写真2枚のアルバム代 約30,000円
全部で約90,000円のお支払いになりました。
記念写真撮影(前撮り)について
着物屋さんに併設されているスタジオで記念撮影をしました。
成人式当日より早い日程で記念撮影をするので、これを「前撮り」と呼びます。
7月のとある日曜日、お昼前に会場入り。
着付け・ヘアメイク・撮影・写真選びで、トータルで3~4時間はかかると事前に説明されていた通り、終わって帰る頃には日が傾いていました。
着付け・ヘアメイクに1時間半。撮影に1時間半。写真選びに1時間。トータルで4時間という感じでしょうか。
着付け・ヘアメイクの間は待機場所がないため、お母さんはどっか行ってくださいと追い出され(笑)、1時間半後に着付けとヘアメイクが終わった娘と対面です。
係のみなさんに「かわいー」「すてき!」とちやほやされながら、撮影スタジオへ。
ここからの撮影がまた長丁場です。
プランの基本料金に含まれているのは、写真2枚を台紙に貼った二つ折りのアルバムなのですが、いろんなポーズいろんな背景、小物を持たせたりなんやかんやで、山のように写真を撮られます。
なんでそんなに撮るんだ、と思ったのですが、それというのも、写真30枚程度収録できる写真集のような豪華アルバムをオプションで注文することもできるからです。
オプションで注文できる、プレミアムなアルバムとは
豪華プレミアムアルバム。もちろんオプションですから有料なのですが、お値段、いくらだと思います?
わたし、事前に送られてきてたパンフレット見て事前にびっくり済みだったんですけど、250,000円もするんですよ。
桁間違えてないからね。25マンだよ!
我々は「そんなもん、買うわけないやん」という気持ちで会場入りしていて、元々買うつもりなんて一切ない。ないのですが……
撮影後、Macの大きなディスプレイで、その日撮った写真を全部見せてくれるんですよ。
いろんなポーズいろんな表情でかわいい写真が山盛りです(親馬鹿)聞けば130枚も撮ったとか。
そこから写真を厳選させられて、最後はなんか感動的な音楽を付けられたスライドショーを見せられて、そしたら「娘、大きくなったな!ここまで育てて私めっちゃ偉くない?」ってなんか胸がいっぱいになってきちゃいます。
そのタイミングを見計らって着物屋が言うわけです。
「もし基本のアルバムのままだったら、今見た写真のうち、2枚の基本の写真以外は全部消えちゃうんですよね~。ホントに良いんですか、お母さん!」
25万円のプレミアムアルバムを注文したら、豪華なアルバムが手に入るだけでなく、今日撮影した写真の全データが入ったDVDも付いてきます。
この感動のスライドショーがいつでも見放題ですって言うわけよ。
それがヤツらの作戦だったんですね(ぐぬぬ)
とはいえ、25万はいくらなんでもやり過ぎです。
グッとこらえて、「基本でお願いします」と意志を貫きました。
最後に、基本のアルバムに写真を追加することもできますよ、と担当者。
それが、1枚8,000円です、って。
8,000円も高いよねって思ったけどそこは負けてしまい、半泣きで2枚追加のポーズを購入してしまいました。16,000円也。
250,000円を見せられた後の16,000円。もしかしたら、それこそが作戦だったのかもね。
まとめ
費用について
着物の準備 約60,000円
前撮り 約30,000円
追加の写真代 16,000円
合計 110,000円弱
他社を調べなかったので、相場に比べてどうだったのかはよくわかりません。
小物代が思ったより嵩んだなという印象ですが、着物本体を買わなくて済んだのだからやっぱり安く上がったんじゃないかな。買取だから手元に品物は残ってるしね。
自分が成人式をやってもらったときのおぼろげな記憶では、着物と帯と小物一式のレンタル、前撮り付き(2ポーズ)で20万ぐらいかかったと思うので、やっぱり手持ちの着物を使えた分、費用は抑えられて良かったなと思います。
準備時期について
今年3月に事前相談に行ってその場で契約、7月に前撮りをしました。
早い人だと高校3年の夏休み頃から準備しはじめるもの、なんて言われていますが、それは
「良い着物が売り切れてしまう」
「当日の美容院の予約が取れない」
などの心配があるからです。
手持ちの着物アリ・1月の成人式に出席しないという条件であれば、別にいつでも良いんだなと思いました。
3月に事前相談に行ったのは、娘が春休みでヒマだったから。前撮りが7月になったのは契約した時点で空きがある最短の日付だったからです。
ちょっと残念に思っていること
やっぱり、写真のことはちょっと残念に思っています。
スタジオ内では自分のカメラやスマホで写真を撮ってはいけないというのがこちらのお店のお約束でした。
スタジオ撮影が終わってから着物を脱ぐまでに少しだけ時間があって、その間に店内の打ち合わせコーナーでちょちょっと写真を撮ることはできましたが、ショッピングモールの中の店舗だったので、背景にはよその店舗がどうしても写り込んでしまって、映える素敵な写真は撮れませんでした。
撮影後、着物を脱いで帰るかそのまま着物を着て帰るかは自由に選べたので、その気になればそのままどこか景色の良い場所に寄って写真を撮ることもできたのですが。
なにしろ初めての着物で既に本人はヘトヘトで、これ以上何かするような気力も体力もなく、おとなしく着替えさせてもらってから帰りました。
お店を選ぶ段階では記念写真のアルバムが残れば十分、と思っていたので全くこだわらず決めてしまいましたが、たとえば、
スタジオ内でも少しは写真を撮って良いとか、データを少量からもらえる(買える)みたいな基準でお店を選べばよかったかなと思いました。
利用したお店はプレミアムのアルバムを購入した人は全データプレゼント、それ以外は一切無しという強気のルールでやってましたが、店によっては、データをバラ売りしてくれるところもあったんじゃないかなあ…...知らんけど。
などと、当日の晩布団に入って眠りにつくまではそんなことを悶々と考えてましたけど、時間が経つにつれ、だんだんどうでも良くなってしまいました。
今は、節目の大事な行事なので、無事済ませることができてホッとしたっていうのが一番ですね。
王道のお話ではないですが、これから成人式という方の参考になれば幸いです。