あてもなく

誰かへの手紙

クラウドソーシングをやってみてわかったこと

クラウドソーシングとは。

発注者と受注者がネット上のシステムを介して、仕事を頼んだり引き受けたりできるサービスです。

基本的には在宅で、自分のペースで稼げる仕事ということで、主婦の方とか、本職をお持ちの方も副業で従事されている方も増えていると聞きます。

最近、わたしも、クラウドソーシングを利用してライティング(=文章を書く)業務をやってみました。

やってみて、いろいろ思うところがあったので、その話を書いてみます。

仕事の内容、どんなんだったかというと…

2つのクライアントから仕事を受けました。

守秘義務的な観点から、詳細はボカしますが、1つは「調べてみました」「まとめてみました」的なブログっぽい記事を書くお仕事。もう1つは、とあるイベントを行える施設の概要を調べて、その施設の特徴やアクセス、利用した場合の費用についてまとめる仕事でした。

「調べてみました」記事作成の仕事とは

記事のタイトルと2~3個の小見出しを与えられ、指定された文字数で記事を書きます。

取材方法は、ネットのみ。

クライアントから提示された検索ワードでネット検索すると、既に似たようなテーマで書かれた似たような記事がゴロゴロ出てきます。

そのゴロゴロ出てきた記事を読みながら、ちょっとずつ言い回しを変えてだいたい同じ事を言ってる記事を書く、というお仕事になります。

施設の詳細情報をまとめる仕事とは

多分、「○○ナビ」みたいな施設検索サイトの詳細情報ページに載せるやつだと思います。

  • 施設の特徴
  • アクセス(最寄り駅やバス停、駐車場の有無等の情報)
  • 使用料金

を、まるで行って見てきたかのように書くのだけど、もちろん、実際に行くわけはなく、ネットで調べた情報を頼りに書きます。

クライアントからは、施設名の一覧を与えられます。

その施設名でネット検索すると、既存の「○○ナビ」的なサイトがいっぱい出てくるので、その中から良い感じの情報を引っ張ってきて、つぎはぎしながら新たな「詳細情報」記事を書く仕事です。

他サイトのコピペにならないように、ちょっとずつ言い回しを変えて書き直します。

 

どちらの仕事も、文字単価は1円未満でした。「○○ナビ」の仕事の方がすこーしだけ割が良かった気がするけど、まあ五十歩百歩かな。

わたしがやってみた感じだと、時給換算で200~300円ってところだったでしょうか。

慣れれば短時間でたくさん文字数を稼げるようになるのかもしれませんが、このスキルを上げてたくさん書けるようになったところでどないやねんって思ってしまい、どちらも最初の依頼分が1セット終了後、次にいただいた継続の依頼は断ってしまいました。

仕事を続けなかった理由

知りたいことがあってネットを検索すると、なんか、だいたい同じことが書いてあるまとめ記事がゴロゴロ出てきたりしますよね。

わたしがクラウドソーシングで受けていたのは、まさに、そういう文章を書く仕事でした。

もう既に、同じテーマで書かれている記事がたくさんあるのに、なんでまたわざわざ、それを見ながら言葉遣いだけ変えて同じような記事を書かなきゃいけないのか。

そこに納得いかなかったのが、仕事を続けないことにした一番の理由です。

ネット検索で調べものをする立場から言えば、どっかで読んだのを書き直しただけの記事なんか読みたくないわけですし。

だけど、そんなテキトーな文章を書くのにも、相当の時間がかかります。

家事とかしながら合間合間にちょこちょこ書くので正確に何時間かかったかはわかりませんが、発注を受けてから5日後に2,000字×5記事=10,000字の納品→いただけるお代が2,000円とかでした。

これは、ちょっと厳しいな~と。

もし10,000円だったら、歯ぁ食いしばってやったと思うけど(笑)

 

それだったら、自分のブログを頑張って書こうかな、って。

こうして、わたしはクラウドソーシングから手を引き、ずっとほったらかしていたブログに戻ってきたわけでございます。

そもそも、クラウドソーシングをやろうと思ったきっかけ

昨年、地元の自治体主催の「市民ライター講座」に参加して、役所が発行する情報誌に記事を書かせてもらったのを皮切りに、わたしは地域のボランティア団体の発行するPR誌やブログ記事を書かせてもらえるようになりました。

ここまでは無償で「書かせていただく」感じだったのが、今年に入ってついに、地元のWebメディアを運営している方からお声がかかり、地域レポーターとして記事を書いてほんのすこしですが報酬をいただけるようになりました。

「文章を書くこと」が、個人的な趣味ではなく、価値のあるスキルとして認識してもらえるようになってきた手応えがありました。

地域レポーターとして記事を書くのは不定期だし、報酬の金額も大きくはないので、とてもそれが「仕事になった」なんて言えないけれど、以前の、何もなかったわたしにとっては大きな一歩だと言えると思います。

 

それでね。

もしかしたらわたし、ビジネスの世界でも通用するのかもしれないって思って、クラウドソーシングのライティングに挑戦してみることにしたんです。

以前からクラウドソーシングのサイトにユーザー登録だけはしてあって、少しは応募してみたこともあったけど、応募先から何の反応ももらえなかったり、応募する前から募集要項を見てこっちで勝手に諦めたりして、結局一度も仕事が成立することはなくて。

ずっとダメかな~って思ってたんですが、ここ1年地域で書いてきたことは、小さくても「実績」として認識されるみたいで、改めていくつか応募してみたら、そのうちの2つほどのクライアントから反応があり、仕事を受けることができたのでした。

 

それも、大きな一歩ではあると思う。

続けていれば、もっと良い仕事を受けられるようになるかもしれないけど。

やっぱり、なんか納得いかないまま嫌々書き続けるのは苦しいのでね。

同じ時間を使うなら、わたしにしか書けないオリジナルの文章を書いていきたいなと思いました。

 

まあ、そんなわけで、またブログ書きます。

自分の好きなことを好きなように書けるというのは素敵なことですね。

今回の件は、その価値に気がつくための良い機会となったと思います。