勉強する? 働く?
子育てにも目処が立って心に余裕ができそうなので、これからはもう少し自分の人生を充実させることを考えよう。
これが全ての出発点です。
今から何をどうするか、と考える時にまず思いつくのはこの2つです。
1.働く
2.勉強する
この2つは完全に別々のことではなくて、「2.勉強する」もまた行き着く先に「働く」があると考えられます。
今のわたしがこのわたしのままで働くか、それとも、今から何か専門的な知識や技術を身につけて働くか、という話です。
大学を卒業してからほとんどの期間を専業主婦か兼業主婦として生きてきたわたしには、いわゆるキャリアというものはありませんから、素のままのわたしが今日明日にも任せられる仕事というのはとても限られています。
だから、わたしは何か専門的な知識や技術を学んでから働くのが良いだろう、と思いました。幸い、お勉強は得意なほうです。
ということで、ここは一旦「2.勉強する」の選択肢に飛びついてみることにします。
どうやって勉強する? 費用はどうする?
世の中、少ない費用で勉強できることもたくさんあると思います。
わたし自身、兼業主婦の時期になんとなく簿記の資格を取りましたが、市販の教科書と問題集を数冊買ったのと受検料でせいぜい2~3万円程度の出費で済みましたし。
また、国の制度として、求職者が無料で受けられる職業訓練というものも存在しています。
あるいは、もし費用をかけても良いのであれば、たとえば大学に入り直してしっかり勉強して、少々難易度の高い国家資格を取るという選択肢もあります。
難易度の高い国家資格を持っていれば、たとえわたしに全くキャリアがなくても、その希少性からそれなりの地位で仕事を得ることができるかもしれない。
極端な例で言えば、司法試験に受かって弁護士になれば、誰かに雇われなくともいきなり自分で開業することだってできるわけじゃないですか。
そういう感じのやつで、もうちょい自分にもなんとかできそうなのってないかしら?
もし大学に行くとなると、もちろん学費がかかります。うちには春から大学生になる人が既にひとりいますので、さすがにわたしの学費まで家計から出して貰うわけにはいきません。
そうすると、その学費は自分でバイトしながら稼がないといけない。
そのバイトだったら、それこそ何でも良いんだからファストフードの店員に戻るのだって構わない。学費を稼ぎたいという目的があれば、少々退屈な仕事であっても張り合いがあって楽しいのではないでしょうか。
「職業に直結するような、何か難しい勉強をする。費用はバイトで稼ぐ」
うーん、改めて書いてみると、いかにも頭の悪そうな作戦ですw
だけど、そのときには「よし決まった」って思ったんですよ。
どうやって勉強する? 何を勉強する?
2つほど、気になった国家資格に目を付けて、実際にその取得に必要な勉強ができる通信制の大学の資料を取り寄せました。
2つとも、大体2年間の履修で費用は50~60万円程度になりそうです。
その課程に入学すると、
・本や映像教材を使用して学び、レポートを提出する
・年間数回のスクーリングに出席する
・2年次には2週間から1ヶ月程度現場に実習に行く
だいたいこのような感じで学習を進めることになります。
余裕を見ても60万円ほどで実現するのであれば、学生でいる間に月3万円程度のバイトをしながら支払うことができます。学費の支払いは年次ごとのようなので、一括で60万円全額が必要なわけではありません。
納入する時に家計の蓄えから一旦借りて、バイトしながら返していくということにすれば、この春からだって勉強を始めることができそうです。
このように、見た目上のところでは順調に方針が決まっていきました。
しかし、この文章のタイトルには「迷子」とある通り、このまま順調にバイトを始め大学に通い始めるわけにはいかないわたしです。
何が問題だったのか?
それはやっぱり、「何を勉強するか」についてです。
わたしの中で、勉強する内容を選ぶ基準は、
「それなりに難しくて、資格を取った後は大体どんな職業に就くか決まっている」
ということでしたが、その後の「職業」について、具体的に考えれば考えるほど気持ちが折れていってしまったのです。
わたしが本当にその仕事で頑張っていけるのか、その仕事をしている自分は楽しいだろうかということを考えると、どうしても「なんか無理っぽい」と。
興味を持った2つの資格のうち、1つは福祉系のものでした。
だから、もしその福祉系の勉強をするのであれば、バイトも福祉系の仕事で見つければいいと考えて、バイト探しをし始めたら一瞬でガツンと壁にぶち当たりました。
これから福祉について難しいことを勉強してやろうと意気込んではみても、現状のわたしは未経験の素人でしかありませんので、出来る仕事は老人介護施設での介護補助や医療機関での看護補助などです。
実際に、これなら出来そうと思って応募した仕事があったのですが、その仕事は「既に埋まってしまいました」と。
そして代わりに提案された仕事は、要介護者の食事や排泄、入浴の介助。おむつ交換も含む、ガッツリ現場仕事です。
いや、最初に見た募集には「入居者様のお散歩やレクに付き添ったり、お話し相手になる仕事」とか書いてあったんで、入門編としてちょうど良いかなーと思って応募してみたんですけどね。
(話を聞いたのは、介護や医療の仕事を主に扱う人材派遣会社でした。まあこの辺りいろいろ思うところがあったので、また別途詳しく書くかもしれません)
とにかく、そういったハードめの現場仕事を提案されたときに、わたしは心の底でかなり動揺してしまったんですよ。
それなりに覚悟できていたつもりだったのに、具体的な仕事内容をもって「やってみる?」って言われたら、介護の現場の仕事に対して自分は思った以上に抵抗感があるんだということがわかりました。
もし国家資格を持って福祉に関わるとしたら、任せられる仕事は実際に利用者の方の身体に触れたりするようなものではなくなりますし、高齢者の介護だけが福祉の範疇ではなく他にも活躍の場はあります。
しかし、だからといって高齢者介護の現場の仕事に抵抗感を持っている人間が、福祉に関わる仕事を前向きに楽しく頑張れるでしょうか?
そりゃーちょっと難しいんじゃない? って思うのです。
ちなみに、2つ考えていた資格のうちもう1つについても、実習の受け入れ先の部分でかなり苦戦しそうなこと、資格を取ってもその先の仕事につなげるのが難しそうなことなどからもっと早い段階で見送りとしました。
福祉のほうもこんな感じになったので、結果として「バイトしながら通信大学で勉強する」という案自体が一旦保留という形になってしまいました。
たびのひと、激甘説
甘いな、って思います。
やる前から文句ばっか言って。
そんな事ばっか言ってるから何も出来るようにならないのだ。
ていうかさ、本当は何もやりたくないだけじゃないの?
そんな、自分を否定する言葉が頭の中に響きます。
でも一方で、わたしはポジティブな面もネガティブな面もよく考えて、それでもやってみようと思えるものだけが本物なんじゃないかって思うんですよね。
ま、とにもかくにも、わたしは「考えずに動き出す」ということが難しい人間なので、こんなわたしにもできる方法を模索するしかありません。
それもまたひとつの「諦めない」の形ではないかと思いました。
続く……