あてもなく

誰かへの手紙

旅に出る理由、出ない理由



人が、旅行に出かけるのは何の為でしょうか。

 

知らない土地で知らない景色を見たいから。

知らない土地で美味しい物を食べたいから。

行った先でしか見られない、貴重な建築物や芸術作品を見たいから。

 

ちょっと考えただけでもいろいろ出てきますが、主婦が旅に出かけたい理由、と限定すると、上に挙げたものとは別に、とても重要な要素がありますね。

 

それは、

 

自分で食事を用意しなくて良い。

部屋の整理整頓・掃除に責任を持たなくて良い。

 

ということ。

つまり、

 

風呂入って、他人の給仕で食事をして、酔っ払ったら、あとは寝るだけ!

 

これこそが旅の楽しみです。

 

そして、旅行を計画するにあたって、家族との間に温度差が感じられるのはこの点だったりします。

 

例えば、わたしが県内で1泊でもいいから旅行に行きたいなあなんて言っても家族の反応はイマイチで、「行ってどうするの」とか言われたりするわけです。

 

それで、

 

「美味しいもん食べてお風呂入って部屋でゆっくりしたい」

 

と言いましたら、家族からは

 

「それって家にいるのと同じじゃない?」

 

と笑われてしまったりするのです。

 

わたし以外の家族にとっては、「美味しいもん食べてお風呂入って部屋でゆっくり」というのは家にいるのとほとんど変わらない状態だということです。

むしろ水回りやその他諸々の設備が自分用にカスタマイズされている分、家にいる方が便利で快適なので、旅先の宿で過ごすとなると少しの不便を受け入れる必要があるわけです。 

その不便と引き換えにしても旅に出るというのであれば、彼らには「見たことのない景色」や「貴重な体験」など、もっと明確な旅の目的が必要になるのだろうなと思います。

 

旅先の宿で過ごすよりも家にいる方がよほど快適だ、と家族が感じてくれているという事実は、わたしの主婦としての仕事は成功しているということを意味しているので、それは大変光栄なことですが。

 

近場で1泊するだけの旅を楽しみに思うのが家族の中でわたしひとりだけだとしたら、家族全員を巻き込んでそのためにお金を使ってしまうのもどうだろうかなあ、と考えてしまいます。

一方で、貴重な体験を得られる「意味のある旅行」というのは相当まとまった予算や日数が必要となるので、なかなか実現することが難しいです。

その結果として、我が家ではコロナが流行る以前からとんと旅行というものから遠ざかって生活してきました。

 

わたしの家事休みは、年に2回自分の実家に帰省することで叶えていました。それこそ帰省はコロナのおかげで全く叶えられなくなって、それはそれでちょっと深刻に思っているのですが、この話はまた別の機会に……

 

さて、ここへきて「ワーケーション」というものが話題になっています。

仕事を抱えたまま、家族と一緒に旅に出る。滞在先でも、インターネットを通じて仕事をするという。緊急事態宣言下の世の中では、多くの人がテレワークで業務をこなしてきました。であれば、旅先に行って仕事をするのも同じことなのでは?という発想ですよね。

GOTOキャンペーンなんかもそうですが、経済のため、政府はとにかく人々には旅に出てもらいたいのでしょう。

 

さて、我が家がもしワーケーションをするとしたらどうなるでしょう。

夫が仕事を抱えた状態で旅に出るならば、わたしも家族のケア要員という役割を背負ったまま旅に出る事になりますね。子供もまだ家に一人で置いとくわけにはいかんので、一緒に連れて行くことになりますかね。

滞在先のウイークリーマンション(?)では、きっとわたしは家にいるのと同じように食事の献立にアタマを悩ませ、知らない地元のスーパーに食材を買いに行くのでしょう。

ウイークリーマンションって使ったことないから知らんけど、清掃が毎日入るわけでもないんでしょうから、滞在期間中は自分で掃除しなきゃいけないんじゃないでしょうか。

それもわたしの仕事です。

一日中家事があるわけでもないし、子供も退屈でしょうから、昼間は子供と二人で観光に出かけますか。

でも、夕飯の頃には買い物をしてウイークリーマンションに帰らないといけないし、だとすると、料理や後片付けのための体力は温存しておきたいですね。

 

うーん、これってどういう生活?w

 

www.zooops-japan.co.jp

 

こちら、旦那さん目線で書かれた5泊6日ワーケーションのレポート。

 

確かに楽しそうな部分もありますが……旦那さんが仕事してる間、3人の小さなお子さんは奥さんが一人で見られてます。サラッと「妻と子供は買い物へ」「お散歩へ」「児童館へ」などと書かれていますが、知らない土地で子供たちと昼間の時間を過ごすのはさぞかし大変だったことでしょう。。。

 

家族でワーケーションっていうのはなかなか難しそうです。

夫だけがひとりでどこかのリゾート地に出かけ、旅館で上げ膳据え膳の缶詰方式で仕事をすれば、それもワーケーションかもしれませんが、それこそ「家にいるのと同じ」かむしろ不便、という振り出しに戻ります。

 

というわけで、多分流行らないですね。ワーケーション。