あてもなく

誰かへの手紙

「不要不急」という言葉の雑さについて



今日は食材の買い出しでスーパーに行ったら、館内にテナントで入っている手芸用品店が臨時休業していた。少なくとも、向こう2週間は休むとのこと。

手芸って、日用品の製作や補修などの実用的な面もあるとはいえ、やはり現代では趣味要素が強いかもしれない。

だから「不要不急」ってことでおやすみにしたのねーと頭の中で思っていたのだけど、よく考える「不急」はともかく「不要」ってどうなんだろう、と急に引っかかりを感じた。

「不要」って言葉は、特定の商売や職業に対して投げかけるにはずいぶん失礼な言葉じゃないですかね。

手芸用品店も、世の中には必要。

ただ、今日明日やってなくても直ちに命に関わるわけではないから、今のところ「不急」かもしれないけれど。

 

ちなみに、手芸品店の隣にあるクリーニング店は営業していた。

わたしの中ではクリーニング店の「不急」度も手芸店と大差ない気がする。 

 

おそらく、急ぎかどうか・重要かどうかという物差しだけではなく、店で働いている人の数とか、人や物の流れとかも関係あるんだろうな。

手芸品店はそこそこの大型店で、売り場には従業員が3~4名は必ずいたし、2講座ぐらいが同時に開催できる手芸教室もあって、それなりに賑々しく人々が出入りしている様子があった。

それに対して、クリーニング店の方はいつも店番のオバチャンが1名いるだけだ。クリーニング店の接客は1対1ですぐに終わるし、客が店内をウロついて長居したりすることもないから、カウンターさえ清潔にしておけば、店から感染が広がるリスクも低い。

 

営業できるかどうかって不要不急かどうか以外にもたくさんの要素を加味して判断されてるものだから、あまりカンタンに人の仕事や商売のことを「不要不急」とか呼ばないようにしなきゃなあと思った次第ですよ。

 

そういえば、わたし、本当は今週の火曜日に歯医者の予約をしてたんだけど、キャンセルしたんです。

今回の通院の目的は先日作った歯ぎしり用マウスピースを使用して1ヶ月のチェックだけで、特に痛みが出たり不具合を感じたりしないので自分のなかで「急ぎではない」と判断したのです。

でも、本当は、歯医者さんの目で見たら具合が良くないところがあるかもしれない。わたしが気がつかないところで壊れたり変形したりしているかもしれないよね。そして、それをあまり長いこと放置したまま使い続けていたら、それはいつか何らかの体調不良の原因になってしまうかもしれない。

まるで今日「後回し」にしたことは全部「不要不急」みたいに思ってしまうクセがついてしまっているかもしれないけれど、本当は不要不急じゃないのに出来てないこといっぱいあるから。

だから、今は後回しにした歯医者も、あと1ヶ月か2ヶ月経ったら「急」に変わる可能性があることを忘れないようにしなければ。

 

このように、後から考えたら本当は「要」で「急」だったかもしれないことが、緊急事態下の判断で「不要不急」に放り込まれているかもしれないってことは、覚えておいた方が良いかなと思うのです。

まるで流行語のように使われている「不要不急」だけど、結構危ない言葉だと思いました。気を付けて使うようにしないとね。