昨日の続きです。
とりあえず、「字の本」3冊目。
3月17日 穂村弘「世界音痴」
実は数年前に読み終えた本の、再読。
Kindleの中身をぼんやり眺めていて「あれ、こんなの読んだっけ」ってなったので、読み直した。「スティックパンをくくーっと」のくだりしか覚えてなかった。
歌人でもある筆者の、エッセイ集。
ご本人の特徴は、おそらく今の時代「生きづらさ」などと表現されることが多いかもしれない。そんな人間の特性を、方向音痴とか運動音痴のように、「世界」音痴だと表現する、そのタイトル自体がとても斬新だと思う。
本人は大真面目だけれど人から見るとどうしても調子外れに見える行動を「音痴」というのだろうけど、その「調子外れ」が音程や方向や身体の動きだけでなく「世界」全体に対して発揮される人、という感じかな。
作者の自称であるがまさにその通りの人なんだろうなと思うが、それなりに自虐的ではあるものの、本人はソレをわりとひょうひょうと受け止めておられるように感じるし、周囲の「調子が合ってる」人たちのこともすごく正確に観察しておられるなあと思う。
そして、その「音痴」はものすごく特別かといえば、案外共感できるところもあったり、そうかと思えば「それはさすがに!」っていうところもあり、どちらにしてもなんとなく安心感が得られるような、脱力できるようなエッセイ。
そうかと思うとぎょっとするような詩とか歌も収録されていて、なんだか底知れない。
さて、今月読んだ「字の本」は以上です。
あとは、読みかけの漫画作品について、タイトルをご紹介。
羽海野チカ「3月のライオン」(1)~(15)
1年ほど前に8巻までまとめて読んでいて、その後予算の都合で続きを読めずにいたんだけど、3月に入りついに外出がままならなくなって、他に楽しみもなくなってしまったので、この機会に既刊分まで全部読んでしまおうと、9巻から先をを買ってみた。
話は大体覚えているつもりだったけれど、直近の詳細まではおぼえておらず、「誰だっけ」みたいな人が出てきたりするので中途半端は良くないと思い、再ダウンロードして1巻から読み直した。
羽海野チカさんの前の作品「ハチミツとクローバー」はかれこれ10年ぐらい前に読んで、その当時ですら30代のオカンだったのに、乙女心がぎゅーと締め付けられてなかなか良かったのですが、こちらもまた良いです。
三姉妹と少年棋士との交流。正直わたしは将棋が全然わかんないのでその辺りの理解は中途半端で申し訳ないが、重要な登場人物の中にもそんなに将棋わかってる人ばっかじゃないのでその辺は「ふんわり」でいいのかも、ととりあえず思ってます。
生きていくのは厳しいけれど、生きていくためには優しさが必要なんだよなあ。
いや、なにげなく書いたけど、ちょっとハードボイルドっぽい。
「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きている資格がない」だっけ。
ウィスキーかなんかのCMで言ってたヤツ。うろおぼえw
ゆうきまさみ「機動警察パトレイバー」(1)~(3)
ゆうきまさみさんといえば、わたしがちょうど競馬にハマってた頃に「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」という作品がリアルタイムで少年サンデーに連載されていて、わたしは漫画雑誌を購読する趣味はなかったので、いつもコミック単行本を心待ちにして読んでいたのでした。
「じゃじゃ馬」連載の前に少年サンデーで連載されていたのがパトレイバー。
テレビでアニメとかもやってたのかなあ。なんかストーリーを知ってるような知らないような。ゆうきまさみさん本人がわりとTwitterなどでこまめに発信されていたりすることもあってか、ネット上で作品の一コマを何かの引き合いとして引用されることが多く、機会があれば一度最初から読んでみたいなあとは思っていた。
ちょうどそんなとき、Amazonで3巻まで無料配信されていることがわかったので、とりあえず3巻まで読んでみました。
他にも読む物があったので、続きを有料で読むかどうかは一旦保留。
以上、3月の読書まとめでした。
先日も書いた通り、地域の図書館は3月から感染症拡大対策のため図書館の機能を大幅縮小しており、書架や閲覧コーナーは立ち入り禁止。予約図書の貸し出しのみとなっている。
当初は3月いっぱいまでの予定だったこの対応が、この度ゴールデンウィーク明けまで続くことが決定し、4月も相変わらず厳しい読書事情は続きます。
そもそも、今の生活では、あんまり本を読む気にならない感じなんだよね。
すごーく、ヒマなのにね。
なので、100冊という縛りにはあまりとらわれず、気が向いたら読む・予約の本が届いたら読むって感じでぼちぼち続けていきたいと思います。
それでも、去年よりは全然本読んでるし、まあチャレンジを企画した甲斐はあったかな。