2月は元々日数が短いうえ、途中体調を崩したりもしたが、なんとか7冊読むことができた。
2月は日が進むにつれだんだん世の中の雰囲気が暗くなってきて、自分の気持ちもそれに引きずられて低調だったので「面白かった!」っていう感想は少ないかも。
どっちかっていうと「そんなに面白くないけど100冊のために無理矢理読んだ」って感じが強い。そうまでして読む必要があるのかどうかは正直よくわからない。
だけど、ここまで世の中の娯楽が制限されてしまった今、もはや読書ぐらいしかやることがなくなってしまったのだ。
と、思っていたら、ここへきてなんと市立図書館まで業務を縮小してしまうことがわかった。
閉館ではなく「業務縮小」って、どんな風なサービスになるかというと、
書籍の貸出は電話かネットで予約したもののみ。(用意できたら連絡を受けて窓口まで取りに行く)
返却はいつでもOK。
書架への立ち入りは禁止。館内の机や椅子、蔵書検索パソコンも使用不可。
ですって。
ということなので、図書館の中をぶらついて適当な本を借りてくるということはできなくなってしまった。自分で読みたい本を見繕い、ネットで予約しなきゃいけない。
まあそれでも、完全閉館にならなかっただけマシだと思うことにしよう。
地域の図書館はそれほど大きくないので、今までだって結局予約して市内の別の館から取り寄せてもらうことが多かったのだから、よく考えれば自分にとっては状況はそんなに変わっていないような気もする。
というわけで、2月の低調な読書記録です。
感想は短めになりそう。ま、いっか。いってみましょー。
2月6日 湊かなえ「山女日記」
湊かなえさんの作品は過去にも何度か読んだことがあるが、結構怖い感じのミステリーが多かった。一方でこの作品は、ミステリー要素がない「登山」がテーマの短編集だ。
短編集というか、小さな物語それぞれの登場人物が少しずつリンクしていて、全体として一つの物語になっているという作りのお話。
わたしは、登山に結構憧れがあるんだけれど、今のところ登山らしい登山には行ったことがないから、どのお話についても最終的には「うらやましい」って思う。
一番行ってみたいと思ったのは、利尻山かなー。国内の山では一番遠いけどね。
登山には行かないものの、ウォーキングにはよく行くからわかるけど、歩きながらぽつぽつ話すのって、なんか良いんだよね。
普段わざわざ言わないこととか、自分でも悩んでるとは思ってもなかった事とかを、素直に口にできたりするから。
いつか山にいけるかもしれないから、しっかり歩いて身体を慣らしておくようにしよう。
2月9日 西加奈子「通天閣」
なんというか、夢も希望もない人々の話。タイトルからわかる通り大阪が舞台。
だけど、なんか文章が時々とても可笑しくて、多分笑かそうとしてないところでふふっと声出して笑ってしまうようなところがあった。
主人公1のおっちゃんも、主人公2のおねえちゃんも、とても「ええひと」なんだと思う。置かれた状況も、本人たちも、全然優しくないけど、それがまた良いっていうか、逆にホッとするような。
どっちも全然幸せじゃないしこれからもあんまり良いことなさそうだけど。
わたしが「懐かしい」と感じる大阪とはまた違う、別世界のお話。
だけど、なんか大阪人っぽい「おもろくないのにおもろい」があって、やっぱり大阪っていいなあって思ったのでした。
同じ作者の別の本も読んでみたいなあ。
今月読んだ中では一番「文学ぽい」本でした。
では、今日のところはこの辺で。明日に続く……。