わたしは、普通の感覚で言えば美味しくなくなっちゃった感のある、のびた麺類がわりと好きだ。
ラーメン屋で麺のゆで加減をカスタマイズ出来る店があると、わたしは時々「柔らかめ」をオーダーする。(毎回じゃないのは、まあそういう気分じゃないときもあるっていうか)
ゆで加減「柔らかめ」と時間が経ってのびるのとは厳密に言えば違うのだろうけど、要は、麺類はちょっとコシがなくなってるぐらいの方がなんか美味しい気がするんだよね。スープが絡んでる、あるいは味がしみてる感じが好き。
しかし「のびる」とは変な表現だよね。
「長くなる」意で用いる「伸びる」と同じ音の語で、麺が汁を吸ってふやけてしまうことを表すのは何故なんだろう。
子供の頃から食べるのが遅い子だったから、麺類を食べている時によく「のびるから、早く食べなさい」と急かされたりしていた。
「太くなるけど、伸びないよ」などと言い返して「屁理屈を言うな」などと叱られたりしたが、屁理屈ではなくて、ただ「のびる」という言葉に違和感があっただけなのよ。
のびたら美味しくなくなるから、親には、元々食が細いわたしが大量に食べ残しをすることを心配されたのだと思うが、当時からわたしは密かに「麺はのびてからのほうが美味い」と思っていた。
ただ、それこそ、「太くなるだけで伸びない(長くならない)」と混ぜっ返して一発怒られているのに、その上「のびた方が美味しいよ」とまで言ったらもっと怒られそうなので、空気を読んで言わなかったけど。
大人になっても変わらない。のびた麺は美味いのだ。
さて、わたしが、のびた麺類と並んで好きなのが「冷えた粉モン」である。
粉モン。たこ焼きとかお好み焼きとか、そういうやつね。
焼きたてのももちろん美味しいんだけど、冷えちゃったのも独特の味わいがあると思う。
誰に言ってもなかなか共感されないけど、冷えてちょっとブヨっとなったたこ焼きとか、結構好き。
こういう場合は、お店で買ったたこ焼きより家で焼いたたこ焼きの方がいいかな。
夕飯がたこ焼きだった時(大阪の家庭ではたまにある)って大抵ちょっと作りすぎて余るんだけど、余ったたこ焼きが台所の隅にラップで包まれて残ってるようなやつを、夕飯が終わってしばらくしてからつまみ食いするのが好きだった。変な子。
いや、もちろん焼きたても喜んで食べた上でだよ。
あと、主婦になってからだけど、夕飯のお好み焼きが余ったのを翌日のお昼に食べるのも好きだなあ。家で食べる時はさすがにレンジでチンするけど、以前、職場にお弁当を持って行ってたときは、余りのお好み焼きをお弁当に入れるのも結構好きだった。
普通にご飯とおかずのお弁当なんだけど、おかずの一品として5センチ角ぐらいに切ったお好み焼きを入れとくの。ソースとマヨネーズつけて。
普通にご飯のおかずとして、冷えたままでも結構イケます。(個人の感想)
さて、最後に、のびた麺好きに是非ともオススメしたいのがこのうどんだ。
伊勢うどん。って、ご存知?
わたしは関西出身で、子供の頃には何回も伊勢に遊びにいったし修学旅行も伊勢だったのに、その存在を知ったのはほんの3~4年前のことである。
これが、もう、めっちゃのびたうどんなのだ。
マニアックだが、美味い。
伊勢の方にお越しの際は是非試してみてね。