あてもなく

誰かへの手紙

子供が成長すれば本当に手が離れて楽になるのか問題



子育て界隈では「大変なのは今だけだから」って言葉を結構聞くんだけど、果たして本当にそうなんだろうか?

 

自分の子供が赤ちゃんだった頃は、幼稚園生のお子さんを見て「ああ、子供が少しでも家から離れて過ごしてくれる時間があったらラクだろうな」と思っていた。

自分の子供が幼稚園児だった頃は、小学生のお子さんを見て「送り迎え無しで、自分で学校と家の往復をするようになったらラクだろうな」と思っていた。

 

なんとなく、子育てって、子供の成長につれて楽になっていくもののように思ってしまうようなところがある。

だけど、実際には手が掛かる部分が移り変わっていくだけで、本質的に「大変」なのはあまり変わらないのかもしれない、と最近思うようになった。

 

赤ちゃん~未就園の頃は、24時間ほとんど離れる事なく生活のすべてを管理しなければならないことが大変だったけど、幼稚園に行くようになったら、登園の時間に合わせて起こして朝食を食べさせ身支度をさせることや、園バスの乗り場へ送っていくために自分もその時間に外に出られる服装を整えなければならないのが大変で、自分の都合で子供の寝起きや食事を自由に動かせたのは案外楽だったのかもしれないと思うようになったりした。

小学校へ行くようになると送迎の時間に縛られることはなくなるが、宿題やら提出物の管理やサポートに手が掛かるようになった。園での活動は何でも園にお任せで至れり尽くせりだった幼稚園時代の方が安心だったなあと思ったりした。

また、年齢が進んで習い事その他の活動が本格化してくると、土日が子供自身の活動の予定に侵食され、好きな時間まで寝坊したり思いつくままレジャーに出かけたりするような自由な休日を過ごすことができなくなった。

 

中学に入ったら、さすがに子供自身が勝手に自分で自分のことをするようになるだろう、と思うかもしれないけれど、フタを開けてみると案外「部活」や「塾」に取り込まれてお任せコースに乗る人ばかりではないと知ることになる。

たとえば、学校にめあての運動部がない場合、部活に入らずに私設のクラブなどに入ってやりたい競技を続けることになる。場合によっては遠くの拠点まで通わなければならないし、試合のために朝早くから県外まで出かけなければいけないこともある。

芸術系での進学を視野に入れてしまった場合、学校は全くアテにならないので、これまた、学校とは別に先生を見つけてトレーニングを続ける必要がある。

 

これは、いわゆる「特別な子」だけの話ではない。

ウチの子は普通だしこれからも普通でいい、と思っていても、小さい頃から続けていた習い事の先生など、その道のプロから「より上の教育を」と誘われた時に、「いや、うちは普通でいいです」って言い切るのはなかなか難しいことだ。(まあ、実際はもちろん突っぱねる人も多いんだけど)

最近は(いや、昔から?)どんな道でも後進の育成ということでそれなりに幅広く人材を求めているので、幼少期から熱心に続けていたら、その先の道は意外に広いことがわかったりする。

わたしの知っている範囲でも、スポーツでいえばサッカー、水泳、新体操でそれぞれ幼少期から習っていた専門家から勧められたり、本人の希望により、部活ではなくクラブチームに所属して自前で研鑽している人がいる。

 

部活、という枠組みから外れると、自宅から遠くの試合会場や練習拠点に行く場合にもひとりで行動しなければならず、その際に送迎を手伝ったり、スケジュールの管理や連絡など、マネージャーとしての親の出番が増える。

「自分がやりたくてやってるんだから、親に頼らず全部自分でやりなさい」

という方針のご家庭もあるにはあるが、こういう道を選んでしまうと時間的に学校生活との両立に苦労することが多く、できるだけ勉強と練習にエネルギーを注いで欲しいという親心から、結局親があれやこれや負担しているケースを多く見かける。

ぶっちゃけ、良い成績を残している人ほど、親のサポートがしっかりしてたりするんだよね。

 

やけに詳しいねって?

ウチもそうなんですよ。何の競技だとかは、具体的には言わないけど。

 

遠くの拠点まで送っていって数時間の練習後また連れて帰るというような場合に、付き添いの親は一旦家に帰るのも中途半端だし、結局街をブラブラしたりカフェで時間を潰したりして日が暮れた頃に子供と帰宅なんてことも。

そうしたら、もうその日は1日丸つぶれだよね。なーーんにもできない。

平日はほぼフルタイムで働いて、土日をそんなふうに潰してたら、家事なんかいつやるのって感じだし、実際わたしはそれで身体を壊しそうになったりいろいろダメになりそうだったので、パートをやめました。

子供の活動にはもちろんお金がかかるからその辺の兼ね合いも大変なんだけど、いろいろやりくりした結果たどり着いた奇跡の仕事が、わたしの場合はファストフードのバイトだったわけですな。

 

だからね、先輩親が「子供が成長したら手が離れて楽になる」って言ってるのは、「人による」って思う。人によるし場合による。

だから「大変なのは今だけだから」って思って無理するのは、なかなか危険だと思う。

 

「今だけ」を乗り切るのではなく、ひとつ過ぎればまた次がやってくるぐらいに考えておかないと、ある日突然燃え尽きて何も出来なくなってしまう。

そういうのも、たくさん見てきました。

親はそれでいいかもしれないけど、突然サポートが切れてはしごを外された子供はたまったもんじゃないからね。