でっかいテーマをブチ上げてしまったけれど、今日はあんまり書く時間がないので中途半端になりそうな予感満載ではある。
まあ、書けることだけ書く。
親が公立中出身で子を私立中に入れる人には伝えておきたい。学費と塾、習い事、部活のお金だけ考えていると、子の交際費がとんでもない。地元で遊ばないって恐ろしい。
— ママぞう (@mamazou3) November 12, 2019
友達と遊ぶ度!に交通費1000(定期券範囲外の友人と遊ぶ)タピオカとプリクラで1000、カラオケやマックで1000、計3000かかる。
連続ツイートを読むと、この1回3000円の遊びが週に何度も。さらに、年に何度も友達とディズニーリゾートへ。
遊びに行くための服やコスメも欲しいし、小学生の頃から趣味(アイドルのCD、握手、ライブチケット等)にかかるお金を出してあげてたのが中止になるわけでもないし、まあとにかくお子さんが遊びに使う費用が半端なくてどうしよう、という内容のツイート群だった。
それを見て思ったこと。
うちの子供は公立まで中学で、高校から私立の学校に通うようになったが、そこまでのことは起こっていない。私立とか公立とかの問題ではないんじゃないかな。
なんというか、上記のお子さんは正直ヒマすぎるのだと思う。
うちは、高校に入ってから月5000円のお小遣いをあげるようになった。
勉強が忙しい学校なので、放課後に友達と遊んでくるのは月に1~2回もあるかないかという感じ。
友達とは学校の近くの街で遊ぶので、交通費が別途かかることはほとんどないようだ。
休日に遊びに出かけることも年に数回程度だ。
お小遣いは友達とお茶したり、気分転換にこまごましたかわいいもんとかを買ったりするぐらいにしか使わないので、月5000円もなんとなく余らせてそうな雰囲気さえある。
余るなら余ったでいい。とっておけば後からいくらでも使い道があるのだから。
上記のお子さんは中学生だからバイトはできないが、高校生以上になったらバイトをして自分の遊び代ぐらい稼がせないと、などという展開を見せていたけれど、学校行って部活に習い事、バイトもして遊んでたら、まあ、いつ勉強するのって話だよね。
というわけで、このままでは「金銭感覚を身につける」以前の話で終わってしまいそうなので、少しだけ我が家の方針の話をする。
こちらのブログを見ていただいていてもわかるとおり、わたしは円単位でハッキリお金の話をする。
それは、子供相手であっても同じで、家族で外食をしたり、家庭で使う物で大きな買物をしたときには、子供にもそれがいくら掛かったかわかるように話をしている。
わたしがお金についていつも円単位で細かく色んなことを考えているのは、「お金はよく考えて使わないといけない」と思うからである。
別に安ければ良い・高いと困るというものではなくて、お金が金額通りの価値を発揮することができるような形で使わなければならない。それは、ぼんやりなんとなく払っているだけでは成し得ないことなのだ。
100円は安いけど、100均ショップで買ったアイデア商品が全く使い物にならなければ、100円玉をゴミ箱に捨てたのと同じだ。
自分が小学校の低学年の頃の話。
近所の駄菓子屋の店先に、”キン消し”のガチャガチャがあった。
「キン消し」って、キン肉マン消しゴムのことね。たしか1回20円だったっけ。
投入口に10円玉を2枚重ねて入れてぐるっと回すとカプセルが出てくる。
そこでガチャガチャを回すのが、子供たちの間でとても流行っていたのだ。
少し上の学年のお兄ちゃんたちがよくガチャガチャを回していた。
出てきたカプセルを開けて中身を確認するやいなや
「なんや、またコイツか」
「これ要らんわ」
などと毒づいて、店の前にあるゴミ箱にぽいっと捨てていく。
子供だったわたしはバカなのだけど、その行為がとても大人っぽくてちょっとカッコいいと思っていた。
ある日、母と一緒に買物に行って、ついでに駄菓子屋に寄ることになった。
母は何か好きな物を買っていいと言う。そのとき、わたしはそのキン消しのガチャをやりたいと親に言ったのだ。
「こんなもんが、欲しいん?」
とクビをかしげつつ、親は20円出してくれた。
それで、わたしは憧れのガチャガチャを回した。
カプセルを取り出して中身を確認し、わたしは
「なんや、こんなん要らんわ」
と目の前のゴミ箱に捨てた。
まさに、上級生のお兄ちゃんたちがやっていたカッコいい行為である。
それを見て、母は驚いてこう言った。
「お金を払って買ったのに、見た瞬間に捨てるんなら、さっきあげた20円をそのままゴミ箱に捨てたのと同じ事やで。それはお母さん、納得できないわ」
かなり厳しい顔で言われたので、わたしは慌ててゴミ箱からキン消しを拾った。
「え、いらんやつは捨てるんやで?みんなそうしてる」
「みんなは知らん。お母さんがお金を出して買ったものを目の前で捨てられるのは許さへんよ。気に入らんかもしれへんけど、今日はそれを持って帰りなさい」
わたしは渋々、気持ち悪い怪人の消しゴムを持ち帰ることになった。
絶対に字なんか消せそうにない材質の「消しゴム」だった。すごく嫌だった。
そんなことなら、20円でもっと普通のかわいい消しゴムを買ってもらえば良かった。
この体験が、わたしの金銭感覚の元になっているといっても過言では無いと思う。
お金持ちとか貧乏とか関係ない。
いくら自由に使えるお金があろうとも、お金を出すときには真剣に考えなくてはいけないのだ。
これを買ったらわたしはうれしいだろうか。
これはわたしの役に立つだろうか。
わたしは自分の子供には同じような強烈な体験をさせる機会はなかったけれど、日頃から自分のお金の使い方を見せたり、考え方は話すようにしているつもりだ。
月5000円のお小遣いを余らせる子供に育ったのがそのおかげかどうかはわからないけれど。