今日は、どうでもいい話をします。
バイト先のスタッフ控室は、入り口で靴を脱いでスリッパに履き替えることになっている。
飲食業だから店で履いてる靴は油などでとても汚れているので、控室にその汚れを持ち込まないため、スリッパは不可欠な存在だ。
その、控室で長年使われていたスリッパがずいぶん傷んできたということで、買い替えることになったという。全部で10足ぐらいあるが、全取っ替えだ。
その発注を任されたマネージャーさんが、控室のパソコンでネット通販のサイト内を検索していた。最初から、つま先があいているスリッパだけを対象にして商品を物色しているので、そこに居合わせたバイトのひとりが「つま先があいてるやつじゃなきゃダメなんですか(普通のじゃダメなんですか)」と何気なく疑問を投げかけた。
たしかに長年使われていたスリッパは、つま先があいているやつだった。
「うーん、もともと使ってたやつがつま先あいてるやつだったから、なんとなくそうじゃなきゃいけない気がして」と、マネージャーさん。
「でも、なんでつま先あいてるやつがいいんでしょうね」
それで、みんなシーンとなった。
そこで、わたしが思いついた「理由」。
「中にゴミとか入っちゃってもすぐわかるようにじゃないですかね。もし、スリッパの中に何か入ってたら、次履いたひとが『うわあ』ってなるじゃないですか。」
この控え室では食事をとることもあるので、こぼしたものがスリッパに入っちゃう可能性も無くはないなあと。そんなのがスリッパに入ってたら嫌だなあって。
その点、先が空いてるスリッパなら安心だと思ったのです。
結構当たってそうじゃない? 知らんけど。
これを皆に発表したところ、「それはある!」と納得された上で、
「なんかそれ聞いたら、これから病院とか学校とかの、先が空いてないスリッパを履くのが恐くなったわ」
と言われてしまった。
本当かどうかわからんけど、わたしはそういう「もっともらしい理由」みたいなのを言うのが得意だと思う。
もちろん、「知らんけど」なのだけど。
「いやいや、病院とか学校では、控室みたいに飲み食いしたりダラダラしたりしないのが前提だから、特に前があいてる必要もないんですよ。大丈夫です」
と、また「知らんけど」な説をブチ上げて同僚たちの「なるほどー」をいくつかもらって休憩は終わった。
状況から推理してそれっぽい理由を考えるのって楽しいし、その説が周りから「なるほどー」と感心されるとうれしいから、ついつい自分の中だけにしまっておけずペラペラと話してしまう。
とはいえ、あんまり適当なことばっか言い過ぎるとそのうち信用されなくなるから、ほどほどにした方がいいのかもしれないね。