あてもなく

誰かへの手紙

必ずしも人より優れていないといけないわけではないと気がついた話

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3ヶ月前から新しいパートを始めた、と書きました。

では、それまで働いていたファストフードのアルバイトはどうしたかというと、退職はせずに籍は残したままでした。

というのも、ファストフードの方は固定の出勤日などは決まっておらず、毎週1回提出するシフト希望表に自分が出勤したい日時に印をつけておけば良い、都合が悪ければ全く印を付けずに提出する週があっても何も言われないという体制なので、いきなりバッサリ退職を申し出るのではなく、しばらく様子を見ようと思ったのです。

新しいパートの方も週4日で半日だけの勤務だったので、週1回ぐらいならファストフードにも出勤出来るかも、その方が気分転換にもなっていいかも、と思っていました。

実際には、新しいパート先が1~3月が繁忙期ということで、半日だけの勤務のはずが週に何回かはフルで出勤出てもらいたいと頼まれて多めに働くことになったため、その間はファストフードの方はほとんどお休みすることになってしまいました。

 

それならそれで、やっぱりきちんとケジメをつけたほうが良いのではと思いつつ、なんとなく退職の申し出をしそびれる...という感じで過ごしていた3ヶ月でしたが、結果的にはそのおかげで、新しいパート先をとっとと退職した直後から早速ファストフードのアルバイトを再開することができました。

 

しばらく休んでいたので、以前よく一緒にシフトに入っていた人たちから

「久しぶり!」「どうしてたの~?」「元気だった?」と次々声をかけてもらいました。

新しい仕事をしていたことは誰にも言っていなかったので、

「ちょっと家の方が忙しくて…」

と、曖昧に濁しつつ、

これからは元通りシフトに入るということと、元々あまり出来る方ではなかったのにしばらく休んだおかげでもっと出来なくなっていそうでごめんなさい、頑張りますのでよろしくお願いします、みたいなことをむにゃむにゃ言っていたら、みんなが口を揃えて、

 

「そんなことないよ!来てくれるだけで助かるよ!」

「こちらこそよろしくね、ありがとう!」

 

と言ってくれるではありませんか。

 

ファストフードのお店には、意地悪してくる人はいません。

そりゃ言葉がキツかったり愛想がなかったりする人はいますけど、チームワークが大事な仕事なので仲間に対して意地悪をする事には何のメリットもないし、お客様も含めてたくさんの人の目があるし、そもそも仕事中にはそんなことをしているヒマがないという状況です。

挨拶をすればきちんと挨拶が返ってくるし、わからないことがあって聞いたとき、「何度同じ事を聞けばわかるのか」などと問われることもありません。

こう書くと当たり前のようですが、事務のパート先ではそれが全く当たり前ではありませんでした。

 

そもそもわたしが、ファストフードのアルバイトという仕事がありながら事務の仕事を求めた理由のひとつは、ファストフードの仕事が自分に全然向いていなくて、ちっとも役に立てていないと思っていたことでした。

自分の得意な事務の仕事であれば、人の何倍も役に立つことができるしもっと活躍することができる、と思っていました。確かに、仕事内容という点だけで考えると、事務のパートは自分にとても向いているとは思います。

だけど、改めてお店に戻って思ったのです。

人より優れていることや、目立って活躍することなんて、そんなに大事なことでもないんじゃないかって。

 

以前のわたしは、他の人より動きが遅くて頼りなくて瞬間的な出来事に対応できない自分は、いつも注意されたり教えてもらったりしてばかりで周りのお荷物だから、お店にとってはいなくても良い、むしろいない方が良いんじゃないかぐらいに思っていました。劣等感のかたまり。

だけど、アルバイトの仲間の人たちは、別にそんなこと思っていなかったんですね。

もっと役に立たなきゃとか邪魔にならないようにしないと、などと思って勝手に追い詰められていましたが、元々、ただ行くだけで良かったんですね。

 

というわけで、これからは今までとは違った見方で「はたらく」ということを捉える事ができそうです。

少し遠回りして大変な目に遭いましたが、劣等感にまみれたままファストフードを続けるよりは良かったのではないかと、前向きに受け止める気持ちが出てきました。

まあ、何事もやってみるもんですね。(ってそれでいいのかなw)