あてもなく

誰かへの手紙

働くことと、割り切ることのはざまで

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人員確保が難しい「祝日」

わたしのバイト先は年中無休で営業していて、カレンダー上の休日でも忙しいお店です。(休日の方が平日より忙しいかどうかは微妙な所)

 

普段は、平日の昼間は主婦がシフトに入り、早朝と夜や土日は学生さんがシフトに入るので、みんなの都合に合わせていればうまい具合に全時間帯のシフトが埋まるという仕組みでうまいこと回っているお店ですが、祝日のシフトだけが少しやっかいなようです。

高校や大学になると、学校によっては祝日は休みではないところもあるようですね。

特に今の時期は夏の変則時間割の期間だったり、学校によっては試験があったりしますし、あと、うちのバイト先にいるかどうかはわかりませんが「ハッピーマンデーのせいで月曜日の授業が足りなくなるから、月曜は登校日で火曜日を振替休日にする」という施策を行う学校があるという話も聞いたことがあります。

とにかくそんな事情により、昨日の7月16日・海の日は高校生大学生のバイトさんが捕まらず、主婦バイトだって休日は家庭が忙しいという状況で、とても人員の確保に苦しんだ様子でした。(もちろんわたしも休みです)

前の週ぐらいから休憩室に「海の日のシフト協力お願いします」との貼り紙が出たり、バイト同士でちょこちょこ声かけあったりするも人員確保が追いつかず、とうとう前日の日曜日になって、主婦バイトさんのLINEグループにも、少し地位が高い主婦バイトさんから「短時間でも良いから来て!」というお願いの連絡が送信されていました。

わたしは行きませんでしたが、何人かの主婦バイトさんが短時間で少しずつ協力したそうで、今日行ったら何人かの主婦バイトさんが「昨日はありがとう」とねぎらわれていました。

 

わたしは、いろんな方向からやってきたヘルプ要請をすべて断るかスルーして、休みを守りました。

わたし自身は特に大事な予定があったわけではありません。でも、休みの日は仕事なんかで家を空けたくないと思っています。

子供はもう大きいのでいわゆる「保育」をする必要はありませんが、わたしが仕事に行ったらその分の家事のしわ寄せは全部自分にのしかかってくるので、休日に家族を残して働きに行くメリットが全くないのです。

 

お店からのヘルプ要請をどう捉えるか

一方で、家を空けてヘルプに応じた主婦バイトさんが何人もいました。

ヘルプで入ったとしてもその分の賃金は普段の時給と同じです。

「大変な時にお店のことを考えて働いてくれる人だ」ということで多少評価はあがるかもしれませんが、そういった見返りのためというよりは、お店への愛着や所属感、また当日少ない人数でお店を回すことになる仲間への同情からヘルプを買って出ることにしたと思われます。

うちよりお子さんが小さい人の方が多いので、家を空けるのは大変だっただろうなと思います。元々のシフトもわたしよりずいぶんしっかり入っている人なので、お休みが減ってしんどいんじゃないかなあと心配になったりします。

わたしは、基本的にバイトの立場でお店のピンチを心配する必要はないと思っています。お店の人員を確保すること・少ない人数でお店を成り立たせることの責任は社員にあるわけで、どうしても人員を確保したいなら、もっと時給を上げるなど具体的な見返りを払うべきだとも思います。

たとえば、時給が倍になるんだったらわたしだって家事のしわ寄せ分をお金で解決することにして(夕飯を外食にするとか)ヘルプに入ることも考えなくはない。

情に訴える方法でヘルプを要請されても、あとから大変な思いをするのは自分なので、やっぱりわたしは、自分を守るためには心を鬼にしてお断りしようと思います。

 

頼み事を断るときに感じる「なんか悪いような気がする」程度の小さな罪悪感ってあると思います。ただ、その罪悪感を感じたくないがために割に合わない頼み事を引き受けてしまうようなことは、長い目で見れば仕事を続けられなくなる原因にもなって店にとっても自分にとってもマイナスなので、やっぱり避けなければいけないと思います。

だから、鉄の心で「何があってもヘルプには行かない」と決めて、それを淡々と実行して心の痛みなんか感じる必要はないのですが、わかっていても、やっぱり心の痛みがゼロでは済まないのがちょっと損だなと思います。

もしかしたら、そんな心の痛みも、働いて対価を得ているその「代償」の一部かもしれませんね。

 

いくら時給で働くバイトでも、時給計算にカウントされる以外にもいろんな時間や気持ちを費やさないと、働くことってできないんですね。

なかなか働くというのは大変なことです。