まあ、愚痴っぽい話になっちゃうんですけど、よかったら聞いてください。
先日、気分転換にマッサージに行ってきました。
ああ、マッサージっていうか、ヒーリング?ボディケア?
台の上にうつ伏せに寝転がって、セラピストの方に肩とか背中とかをほぐしてもらうやつです。
わたしは結構若い頃からそういうところに行くのが好きでした。わたしはいつも肩がこっているのです。でも、そんなに安いものでもないのであまり頻繁にはいけないから、今回も半年ぶりぐらいでした。
毎回決まったお店に行くわけではなくその時の気まぐれなので、担当のセラピストさんとはいつも一期一会。上手下手、色々あるけど、基本的に施術を受けて肩こりが治ることは期待していません。なぜなら、わたしが30年近く抱えているひどい肩こりがちょっと揉んだぐらいで解消するわけがないからです。
昔から色々試した結果、あまり長時間だと逆にケアを受ける事自体に疲れてしまうことがわかっているので、選んだコースは40分のコースです。
案内されたベッドにうつ伏せになると施術開始です。
今回はベテラン風のセラピストさん。この手のお店はわりと若い従業員が多いイメージですが、最近はそうでもないのかな。親?まではいかないけど、わたしよりはだいぶ年上です。
この方、肩まわりから身体を触り始めて早々に「うわー、凝ってますね!」と感嘆の声を上げました。
たしかに、わたしの肩を触った人は例外なくみんな、ものすごく凝っていることに驚きます。
いつものことだなーと適当に返事をしてると、この人、
「えー!ここもめちゃくちゃ固い」
「うっわー、こっちもゴリゴリです!」
と、触る場所を変える度にいちいち報告してくるんですよ。
「こんなに凝ってて頭とか痛くないですか?」
「ああ、常に痛いですよ」
「そりゃ、そうでしょうねー!」
そして、この凝りをほぐすのに40分では足りないと言い始めます。
予約時点で40分しか取ってないので延長とかは勧められなかったですけど、要は「今回の施術が終わっても絶対肩こり治ってないけど勘弁してね」ってことが言いたいんだと思います。
この辺りでこれは失敗のお店だったなーと思いました。
わたしは自分の肩こりがびっくりするほどひどいことも知っているし、今回だけで治るなんて当然思ってない。
多分40分のところを120分にしたって、今までの経験から考えて、逆に疲れるだけでほとんど良くはなりません。
普段から人の身体を触る仕事をしている人がみんな口を揃えてわたしの肩を「ひどい肩こり」と言います。おそらく、このベテランさんにとっても今まで会ったことがないレベルだったのでしょう。
あまりにひどいものを見て、なんか無闇にテンションが上がる気持ちはわかります。
でも、よりによってわたしとその興奮を共有して盛り上がろうとするのはどうかと思います。
どんなにひどくこった肩でも、つらくても、ありえなくても、わたしはこれからもこの肩こりと生きて行かなくてはいけないのです。
あなたにとってこんなひどい肩こりを見るのは初めてでも、わたしはかれこれ30年ぐらいこの肩こりと付き合っているので、そんなに新鮮な驚きはありません。
とりあえず、
「昨日今日始まった肩こりではないので、わたし自身には新鮮な驚きも感動もありません」
というようなことは控えめに答えたつもりですが伝わったかどうか。(多分伝わってない)
最後まで「こりゃひどい」「あら、ここもパンパンに張ってますね」と言い続け、最後は「40分じゃこれが限界ですね~。大丈夫ですか? お時間あったらもっとこまめに通ってもらえるといいんだけどお忙しいんですよね」で終了となりました。
こういうサロンに通い始めた頃は、確かに「凝ってますね!」「これはつらいですよ!」と言ってもらえることが癒やしでした。
でも、わたしはこういうマッサージだけでなく、いろんな施術を受けたり医療の力を借りてみたり、40歳を超えるまで結構お金も使いましたしいろんなことを試しましたが、これがまあ治らないんですよ。
ただ、肩こりは治らないけど、マッサージを受けるのは気持ちがいいからたまの贅沢で気分転換にマッサージを受けます。これは治療目的ではなくて趣味です。
こういう民間のマッサージ(本当はマッサージと名乗ってはいけない無資格者によるボディケアです)というのは、個人の趣味で、そういう精神的な癒やし目的で受けても構わないものですよね?
そういうスタンスに変わってから、担当の人に「凝ってますね!」って言われるのが苦痛になりました。わたしの身体のことを悪く言わないで欲しいと思います。
とはいえ大抵の場合は、こんなにやいやい言わずにケアしてもらえるのでこれまで油断してました。
これからは最初のヒアリングの時点で、
「わたしの肩はめちゃくちゃ凝っているのでびっくりすると思うけど、凝ってますねって言わないでください」
ってお願いしたほうが良いかもなあと思ったりしました。