あてもなく

誰かへの手紙



月々の「積み立て」でお金を貯めようとするのは失敗しやすいかもしれない

お題「貯金の方法」

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雑誌やネットの記事で「年収○○万でも1年で100万貯金できた」というフレーズをよく見かけます。

そこには大抵こう書いてあります。

「月々の生活を見直して、毎月○万円ずつ貯金しましょう」

だけど、実際そういう方法で貯金をするのは難しいと思います。

それはどうしてなんでしょうか。

ちょっと今日はそのことについて考えてみたいと思います。

 

「年収○○万でも1年で100万貯金できた」

というと大抵「年収○○万」の○○はちょっぴり少なめの金額で書いてあることが多いですね。

その年収でも100万貯められるならウチでも出来るんじゃないかな、と思えるような金額です。

 

それで一念発起し、うちでも1年で100万貯めることにします。

ざっと計算すると、毎月のお給料から6万円・年2回のボーナスから14万円。

6✕12+14✕2=100 だからちょうど100万円になりますね。

6万か~結構キツイな、でも頑張るぞ!

お給料をもらったらすぐに6万円おろしてタンスに入れておけばうっかり使ってしまう心配もありません。どうせ銀行に預けても低金利だし、とりあえず100万円が貯まるまでタンスに貯めていくことにします。

決めたとおりに毎月タンスにお金を移していけば、今年の終わりには100万円の札束ができているはずです。

お札を数えるその日の自分の姿を妄想すると、ワクワクが止まりません。

張り切って早速1月のお給料から6万円の天引きを決行します。

 

ところが、です。

1月の終わり頃に、お正月に帰省したときの旅費やクリスマスプレゼントをネットで買った時に使ったクレジットカードの請求書が届きます。

電気代ガス代の請求書も。ありゃー、冬場は光熱費の引き落としも少し高めですね。

結局、このままの口座残高では引き落としに間に合わないことがわかって、貯金用のお金はまた銀行口座に逆戻り。

その後も。

4月には学校の教材費の集金があってやむなくタンス貯金に手を付けます。

ゴールデンウイーク明けには自動車税の振込用紙も届く。

年払いにしている生命保険や、6ヶ月更新の通勤定期の支払いも次々とやってきます。

こうなるともう、天引き貯金どころではありません。

 

つまり、実際のところ、毎月決まった金額で暮らしているわけではないので毎月同じ金額を貯金できるわけがないんですね。

かといって、「毎月余った分だけ貯金をする」ということにしてしまうと、何が節約で何が浪費かがわからなくなって目標を見失います。

 

そこでわたしは、年間での予算管理という方法をおすすめしたいと思います。

手順としては、

 

1)1年間の収入をすべて合計します(「年収」ではなく手取りの金額でお願いします)

2)1年分の固定費を1)から引きます

 

固定費というのは、

月々の住居費(住宅ローンか家賃)、駐車場代

子供の学費や給食費、塾・習い事の月謝、

通信費(携帯・固定電話・インターネット)、通勤通学の電車代

生命保険・自動車保険、固定資産税・自動車税など

月々請求されるものもあれば、何ヶ月とか1年単位で巡ってくるものもあります。

保険料などは大抵年払いすると割安になるものが多いので、ぜひ年払いを利用しましょう。

水道光熱費は変動費のようですが、そんなに大きく節約できるようなものでもないし必ず発生するので概算で固定費に入れるべきだと思います。

定期的に通院が必要な持病がある方は、医療費も固定費に入れます。

毎年決まって帰省をしなければならない等事情があるならそれも固定費です。

昨年の支払い実績の記録をとってあればその数字を一旦まるごと当てはめてみてくださいね。

そして。

 

3)2)から、今年貯金したい金額「100万円」を引きます

4)3)の残高を12等分します

 

4)で出てきた金額が「毎月使って良いお金」ということになります。

「自由に使って良いお金」というのは、つまり食費・日用品・レジャー・衣料品などですね。

計算してみると、結構リアルに厳しい数字が出てくると思います。

 

これじゃあわたしが子供の入学式に着ていくスーツなんて新調できないじゃない!みたいな。(実話)

 

そう、それが貯金するために必要な「我慢」となるのです。

 

3)の数字がどう見ても家族が食べていける金額にならないとか、

ひょっとして2)の時点で100万も残らないというケースも十分ありえます。

その場合はまず、

住宅ローンの借り換えの検討、保険の見直し、子供の教育環境の見直し、

携帯電話のキャリアの見直し、等々で徹底的に固定費を仕分けします。

そうすると、本当に自分の家計で年100万円の貯金が可能なのかどうかが見えてきます。

根本的に生活を改めてでも100万貯めたいのか、それとも今の生活を大きく変えずにできる範囲の貯金額に目標を下げるのかは個人の価値観によります。

そこまで掘り下げないと、「年○○万の貯金」という目標は絵に書いた餅に終わってしまうのです。

 (ついつい「足りない」前提で話をしましたが、このようなプロセスを踏んだ結果100万と言わずもっと貯金できることがわかる人もいるかも。)(羨ましい)

 

こうして予算を立てて、実行に移すときに初めて家計簿が役に立ちます。

つまり、4)で出てきた「月々使えるお金」の範囲をきちんと守って生活が出来るように管理するために家計簿が必要なんですね。

 

たとえば。

お肉を買うときに国産を買うか外国産を買うか迷ったとします。

値段だけ見て安いお肉を買うべきか、少しぐらいなら高くても美味しくて安心なお肉を食べたいか。

家計簿をつけていると、今が高いお肉を食べている場合かどうか、精神論ではなく客観的に判断できますよね。

 

もしそういった利用目的もなくただ家計簿をつけているとしたらそれは面倒なだけで意味がありません。

逆に言えば、だから続かないんですよね、家計簿。

 

この方法では、年末にタンスに溜まった札束を数えるような達成感はありません。

理論上は最初から100万円貯まることに決まっているので年末に結果を見て感動することもないし、普段の生活は帳尻を合わせるだけで必死です。

 

だけど、本来貯金ってそういう地味な活動の積み重ねによってしかなし得ないものなのかもしれませんね。

うちはこんな感じで頑張ってみてます。